« 2005年9月 | トップページ | 2005年11月 »

2005年10月29日 (土)

知的余暇生活のすすめ(情報弱者からの回避)

 自由な時間をどう過ごすかではなく、どう過ごしたいかという能動的な発想になることが肝心です。暇つぶしではなく、目的を持って自由時間を過ごす事こそ理想です。どうして自分の自由な時間を過ごすのに、目標や目的を持たなければならないの?と疑問視する方がいるかもしれません。体力的に疲れている時や精神的なダメージがある場合などは別の話で、そういう時はゆっくりと何も考えず癒しの時間を持つことが必要となります。ここで、今までの自由時間をどう過ごしてきたか振り返ってみましょう。勉強にしても、仕事にしても、そして趣味にしても皆さんそれぞれに目標を持ってこられたのではないでしょうか?ゴルフに興ずる時、「いつか108つを切ろう」「早くシングルになろう」等と遊びであれ目標を掲げてきたはずです。無目的な時間を過ごすことは、限られた人生の時間という浪費ばかりではなく、生きがいの喪失ではないでしょうか?

 さて、何かをしようにも情報がなければ身動きがとれません。例えばボランティアをしようと考えたとします。ボランティアといってもいろいろなものがあります。ご自分の意思を反映できるボランティアをしたいと思われるでしょう。ご経験や培ってきたスキルを組み立ててみましょう。きっと役に立てるあなたの「自己実現の場」がどこかにあるはずです。今、あなたが何をしたいと考えていますか?ボランティア活動・海外移住・学習活動・趣味・スポーツ等など沢山の中から自己実現の場を見つけて欲しいと思います。

 皆さんは、町内会や地域のイベント情報をどうやって入手していますか?

 人から聞く、友達に教えて貰う、ポスターや広告を見る、インターネットで検索してみるなど様々な手段が考えられます。そうです!情報が必要です。自由時間をどう過ごすかのヒントの求め方を考えてみます。

 居住地のイベント情報を得るもっとも身近な方法は、戸別に配られる県や市そして区などが発行する広報誌ではないでしょうか。 ご自分が住んでいる地域の情報が満載です。  また勤務先の街頭でもいろいろな情報紙が配られ、ショップやグルメ情報を得ることができます。書店の軒先には、様々な情報誌が売られている事もご存知でしょう。

 では、セカンドライフの過ごし方や「自由時間の過ごし方(余暇)」などの情報をどこから入手すればよいのでしょうか?手段のいくつかをご紹介します。

1)生涯学習や生涯現役などを志す方:

①都道府県:生涯学習情報センター ②市区町村:生涯学習課 

2)ボランティア活動を検討している方:

①NHKボランティアネット(NHK)②国際ボランティア(独立行政法人国際協力機構・ジャイカ)③市町村社会福祉協議会

3)海外移住を考えている方:

①ラストリゾート②海外ロングステイ③その他民間企業

4)農村や山村暮らしを考えている方:

①グリー・ツーリズム(財団法人年農山漁村交流活性化機構)②農水省③各市町村

5)シニアライフのインストラクターや指導員を目指す方:

①余暇生活開発士(財団法人日本レクレーション協会)

②生涯学習インストラクター(学校法人NHK学園)

③シニアライアドバイザー(財団法人シニアルネサンス財団)

ここで力説したいのは、情報弱者にならない工夫を是非して欲しい事です。

 いつでも必要な情報を入手する方法を身につけましょう。そのひとつにインターネットがあります。パソコンの普及率は、都市部で90%にもなりますが、65歳以上の方に限ってみると なんと20%にもなりません。必要な情報をいかに収集するかが非常に大事なことです。タイムリーでスピーディーなご自分の必要とする情報を入手することが欠かせません。それにも増して情報発信できることがもっと重要です。ある調査では、パソコンを使って情報収集と発信の両方をできる人は、単に収集する人より数倍の行動力を持つという結果があります。皆さんにお勧めしたいのは、パソコンを道具として使えるようになって欲しいということです。決してキーボード操作の速度や文章の出来栄えを競うのではなく、ゆっくりで結構、ご自分の意志を発信できるようになっていただいきたいと思います。今までとは全く違った世界が開けること請け合いです。【了】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年10月22日 (土)

知的余暇生活のすすめ(物欲から心欲へ)

 団塊の世代を含む中高年者の多くは、【よき時代を謳歌してきた人】がほとんどです。中でもサラリーマンは、「いけいけどんどん」でなりふり構わず、日本の高度経済成長を支え、消費社会の最先端を走ってきました。そして、その後のバブル崩壊に繋がる減速経済と「天国と地獄」の様を味わってきた人達です。

 消費王国と言われた日本の牽引者である中高年は、ひたすらお金と物欲にモノを言わせ消費行動をとってきました。国民総中流と言われた所以です。モノや時間ひいては人の気持ちまでお金で買い漁ったといってもいいでしょう。その証拠にニューヨークのビル街が日の丸で埋め尽くされました。決してあなた一人ではありません。かく言う私とて、例外ではありません。

 これから始まる「自由な時間との戦い」は、もはやお金で解決できるものではありません。サラリーマンの数パーセントの方々は、富裕な生活が保障されているかもしれませんが、多くの人にとっては、既に金銭ゲームは終わっていると悟るべきです。得た退職金の目減りを防ぎつつ、年金支給開始まで汗水流して働くことを余儀なく去れている人の何と多い事でしょう。世の宣伝に乗せられ、「これからの消費文化を創るのは中高年であり、日本経済の活力源だ」とばかりに、虎の子をせっせと貢ぐほど愚かなことはありません。

 これまで、自由な時間の使い方など考えた事がありますか?

 たまの休日に、家族とのコミュニケーションタイムをとる以外、会社仲間のゴルフ、社内旅行、飲み会、マージャンと浪費的で享楽的な時間を過ごしてきた人がほとんどです。全てが悪いわけではありません。必要悪は認めましょう。でもこの「自由な時間」には、相当なお金を費やしてきたことにお気づきですか?電車で行けるところでもタクシーを利用し、一杯千円もするコーヒーを意に介することなく飲んでいました。銀座のクラブやスナックでデュエットしていた頃が懐かしく感じられます。ボトル1本が3万円という時代でした。

 一方、明確な目的を持って余暇(自由時間)を計画的に過ごしてきた方がおられます。地域との関わりや趣味を生かした「個の実現行動」を続けてきた方にとっては、定年万歳であり、中高年の生きがい作りを実践されているはずです。この差は、これからボディブローとなって効いてきます。

 物欲から心欲(しんよく)への大変換期の到来です。

 心欲(しんよく)などという言葉はありません。強いて言えば「心を豊かにする生活行動そのもの」を指します。金に任せた自由時間の過ごし方ではなく、心豊かで癒しのある生きがい作りを考える事がまず大切なことです。あなたもご一緒に考えませんか。【了】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年10月10日 (月)

知的余暇生活のすすめ(団塊の世代と余暇)

 2007年問題として大々的に取り上げられている、団塊世代の大量定年退職問題は、皆さんもご周知のことと思います。また、その渦中にいる人にとっては、重大な問題です。

 2007年になると、いわゆる「団塊の世代」が60歳の定年を迎え始め、大量の退職者が発生します。団塊世代とは、一般的に1947年から49年生まれの人々をさしますが、この世代の人口は680万人と前後の世代よりも突出して多くなっています。戦後のベビーブームは社会の象徴的な出来事と言えるものです。

 団塊の世代の方々の再雇用問題はどうなっていくのでしょうか。2006年に施行される「高年齢者雇用安定法」では、企業に①定年の廃止②65歳定年③雇用継続制度の導入のいずれかを採ることが義務付けられています。団塊の世代にとっては、とても強い見方になるはずです。ところが、内容を吟味していくと企業側の論理が色濃く反映されることになりそうで、自動的に再雇用または雇用継続が行われるわけではありません。「働く意欲があり、健康で、企業が必要と認めた人」「社内評価基準でB以上の人」などと言っています。企業が認めた人や評価基準などは個々の企業が判断する事で、雇員が口出しできる事ではありません。特に高いスキル・キャリア・資格を持った人以外にとっては、絵に書いた餅になる可能性大です。

 目を転じて現在の中高年者の雇用環境はどうでしょうか。極めて厳しい環境にあると言わざるを得ません。55歳を過ぎると極端な求人不足で、希望する職業(職種・給料・勤務地)に就ける人は10人に1人といって良いでしょう。多くの人は、希望条件を現実に合わせ、雇用形態を契約社員・嘱託社員で我慢し、給料は6割から7割減にまで落とし、週休二日制も返上といった雇用条件で働いている人がたくさんおります。それでも再就職できた人は幸せです。いままでの経験や能力が認められた結果ですから。ついでに、60歳以上の再就職はもっと困難です。ハローワーク求人は60歳まで、人材銀行でも60歳以上の求人は稀です。容易でない再就職がお分りいただけるものと思います。

 思うような就労先が見出せなかった場合、「毎日が日曜日」となります。

 企業戦士という言葉は、あまりに美化され過ぎています。身を粉にして、会社のため・家族のため・出世のため働いてきたことは、自分にとっては勲章でしょう。でも、勲章でこれから先生きてはいけません。

 「余暇」とは、あまった時間・遊びの時間・余分な時間と考えておいでの方がほとんどです。なんとなく後ろめたさを感じる語感があります。「余暇=自由な時間」と置き換えることをお勧めします。個の実現にとって貴重で自由な時間が余暇です。定年後の膨大な時間を考えてみた事がありますか?

 日本人の平均寿命80年時代です。人生80年を時間にすると

 人生80年=24時間X365日X80年=700,800時間

 このうち、20~60歳までを働くとしたら一生の労働時間は約84,000時間です。ここから、睡眠時間や教育時間、生活時間など約41万時間を差し引くと、【自由時間は21万時間】となります。

 雇用の多様化が進み、いろいろな雇用形態での就労が可能です。定年予備軍のサラリーマンの約70%が、定年後も働きたいと考えています。アルバイトやパートなどでの就労機会は増えています。60から75歳まで一日6時間働いたとして、2万時間強です。残りの19万時間をどう過ごしますか?

 貴重な自由時間を、主体的に積極的に生きることが、活力ある生き生きとした高齢者社会を形成することでしょう。「余暇」とはあまった時間ではありません。【了】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年10月 8日 (土)

知的余暇生活のすすめ(余暇の過ごし方)

 普段、多くの人はどんな余暇を過ごしているのでしょうか?自らが信念を持って余暇生活を過ごすことが理想です。でも、他の人々が日々どんな余暇を過ごしているのかを知ることも、自分の余暇を考える上でヒントになるはずです。

 バブル経済崩壊後、余暇の過ごし方も変化が見られます。崩壊前あるいはバブル絶頂期には、お金にものを言わせ、多くの人が他人のものまねやグループ行動など同調型の余暇時間に相当な時間を割いていました。職場旅行や慰安会、車や高額商品の買い揃えなどが顕著なものでしょう。

 最近は、余暇が多目的化・個性化しており、「人はひと私はわたし」との意識からか右に倣え式の余暇生活ではなく、非常に多様化してきています。また、消費生活がそうであるように収入減や余暇時間の頭打ち現象から、限られた資金や時間内でいかに有意義に過ごそうかと考えるようになりつつあります。これは「自分とっての余暇とは何か」を意識せざるをえず、その余暇行動は十人十色となってきました。更にグループ旅行より個人旅行が好まれるように、「個の実現」を大切にする気持ちが強く働いてきているからかもしれません。 価値観の多様化が余暇の過ごし方にも表れています。では、平均的な日本人が余暇をどう過ごしているのかをみてみます。

 1位:園芸・庭いじり

 2位:ドライブ

 3位:読書

 4位:音楽鑑賞

 5位:映画鑑賞

 6位:国内観光旅行

 7位:グルメ・食べ歩き

 8位:パソコン

 9位:カラオケ

10位:スポーツ観戦

11位:釣り

12位:パチンコ

13位:テレビゲーム

14位:アウトドア

15位:ゴルフ

16位:海外旅行

17位:スキー 

18位:競馬

 みなさんの過ごし方と比べていかがですか?結構同じようなことをしているなあと思われた方が多いのではないでしょうか。

 特筆すべきことに、余暇・レジャーの楽しみ方で、園芸・庭いじり・ドライブ・読書・映画鑑賞・国内観光旅行・パソコン・アウトドア・海外旅行などが増加傾向にあり、音楽鑑賞・グルメ食べ歩き・カラオケ・テレビゲーム・スポーツ観戦・スキーなどが減少傾向になっています。どれも個人または少数のグループで過ごすものへと変わってきています。

 これからの余暇を過ごす考え方は、日常から離れた環境で普段の自分を忘れ楽しむ「非日常型」と自分の周囲の人とこころよく楽しむ「家型」レジャーと二極分化する傾向にあります。日頃から街に出てお金を使って楽しむ「浪費型」レジャーは減少傾向にあります。自らの意思で自らしたいことを自ら考え、「個を大切にした余暇の過ごし方」が主流になるものと考えられます。【了】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

知的余暇生活のすすめ(余暇を考える)

 週休二日制が定着し、年間休日118日という会社も珍しくなくなりました。一方、サービス産業は別にして、中小製造業では土日を返上して仕事をしている人が沢山おられます。世の中の不公平感を抱くのは私だけでしょうか?サラリーマンの方々がわけ隔てなく、等しく休日のとれる日がくることを願っています。仕事・しごと・シゴトそんな時代ではなくなってきています。生涯設計を考える上で、三大柱となる健康・経済と共に大切な「生きがい(余暇生活)」を考えてみましょう。

 一年365日の118日といえば、約三分の一に相当します。みなさんは、休日をどの様にお過ごしでしょうか?きっと趣味やスポーツ、習い事や自己研鑽にとそれぞれ工夫し、充実した生活をお過ごしのことと思います。でも、それは本当ですか?余暇の実態を探ってみましょう。

 少し古い資料ですが、野村総研が実施した2000年度の「生活者1万人アンケート調査・余暇の過ごし方」によれば、以下の結果となっています。(%)

①園芸・庭いじり(25)

②ドライブ(21)

③読書(21)

④音楽鑑賞(15.1)

⑤映画鑑賞(14.7)

⑥国内観光旅行(13.8)以下省略

 上記は、ある母集団のアンケート結果であり、学生・サラリーマン・教師・公務員・主婦・社長/子供・大人/少年・青年・中高年・高齢者など対象者や切り口によって幾分変化するものと思います。しかしながら、全体として大きな変化はないでしょう。ここにはない、海外旅行は構造変化がおこり、これまで海外市場を席巻してきた20~30代の若者が減少し、高齢者が急激に増えています。なんとこの一年以内に海外旅行に出かけた60歳台の男性29.8%、女性26.2%と三人に一人が海外旅行に出かけていることになります。

 また、読売ADリポート(余暇に対する意識の変化)によれば、最近一年間の主な余暇活動は何かという設問に以下の回答が寄せられています。(%)

①何もしないで自宅でのんびり過ごした(36.2)

②日帰りの行楽やドライブに出かけた(35.6)

③家族とのだんらんに費やした(32.7)

 三人に一人が何もしないで家でのんびり過ごし、三人に一人が恋人や家族とピクニックやドライブに出かけ、三人に一人が付近の公園や近場のスーパーにお買い物という構図となっています。これが大方の休日の過ごし方といえるでしょう。いい悪いは別にして、理想とは裏腹に目的を持てず、なんとなく時間を浪費している人の多い事に驚くばかりです。

 人生80年の時代到来とともに、余暇生活を意識して過ごすか、漠然と過ごすかで人生そのものが大きく変わると言っても過言ではありません。ご一緒に余暇生活のすすめ方を考えましょう。【了】(シリーズで連載予定です)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年9月 | トップページ | 2005年11月 »