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2007年7月28日 (土)

治験ボランティアに登録しよう!(新薬はあなたの協力なしには生まれない)

 新聞の全面広告で「治験ボランティア募集中」が目に留まりました。

 新薬を発売する前に治験という、人間(または患者)を使った臨床治験が行われ、臨床効果(副作用含む)と安全を確認する作業が行われます。それに協力するボランティアの募集広告です。キャッチフレーズは【人を救う薬は、あなたの治験参加から生まれます。 新薬誕生へ。 高血圧症・糖尿病の方を募集します。】とあり、妙にリアリティを感じました。治験ボランティア参加資格とフリーダイアルが明記されていました。

 製薬会社にいたこともあり治験に関する知識を持ち合わせている記者ですが、治験ボランティアに参加したことはなく非常に興味を抱き、ボランティアの申し込みをしました。動機としては、記者自身が高血圧及び糖尿病の薬を服薬中でありボランティア資格?があると考えたからです。また、治験ボランティアを通して新薬の臨床評価がどのように行われているのかを知りたいと言う衝動にかられたからです。新薬開発に少しでも役立ちたいという尊大な気持ちも少しばかり含めてです。

 最初の電話インタビューで、治験の申し込み意思の確認、氏名、生年月日、現住所、電話番号、服薬中の薬、健康保険の種類などを申告します。続いて説明会の案内があり、希望する日時を予約しました。応対者は、薬のことをも良く分かる人でしたから、薬剤師さんかと思われます。

 指定日された説明会に出向き、ボランティア登録をしました。その流れは以下の通りです。

1)治験ボランティアの趣旨説明

最初にビデオによる治験についての解説、スライドにによる治験ボランティアについての説明があった後、ボランティア登録作業に移りました。この間約1時間です

①治験とは②治験ボランティアとは③ボランティア登録に関する質疑応答④治験ボランティア登録書作成

2)健康診断

 場所を指定の医療機関に移し、健康診断が行われました。血圧測定・身長体重・採血・採尿・心電図・眼底検査・問診まで一連の検診に約1時間を要します。

●持参するもの

 健康保険証・身分証 あれば過去の検診記録、治療中の方は服薬情報

●ボランティアに参加できない人

 ①虚偽の申告をする方、時間にルーズな方②他の治験に参加している方または休薬期間のあけていない方③治験参加中に海外旅行を予定している、または長期出張等で生活環境が変わってしまう方④妊娠中またはその可能性のある方及びパートナーが妊娠を希望されている方④その他医学的に治験参加に不適当と判断された方⑤刺青のない方

●注意事項

 特に治療中の方で注意が必要なことがあります。治験だからといって新薬を投与されるとは限らないことです。プラセボ(偽薬)といって、有効成分が入っていない薬の場合があり、現在の治療を一時中断する可能性があります。偽薬であるかは、医師を含め誰にも知らされませんから、病態が悪化する可能性なきにしもあらずです。定期的な検診で変化が表れたら治験を中止すことになります。プラセボは、治験に参加しながら治験が行われないに等しいことになりますから、治験によるデメリットとして考えておく必要があります。治験ボランティアに参加する場合には主治医の意見を聞く事が大切です。

 読者は病院やクリニックで処方される薬がどのようにして生まれているかをご存知でしたか。医療用医薬品(一般医薬品=市販薬も含めて)は、全て治験というプロセスを経て患者さんの方々のお役に立っています。新薬の開発スピードが早まったといっても、ひとつの薬が生まれるまでに10年から15年の歳月を要します。この作業の中には、臨床開発(フェーズⅠ~Ⅲ)という、治験ボランティアによる協力が必要不可欠です。現在開発中の薬の発売は5年先あるいは10年先かも知れません。次代を担うお子さんへの大きな贈り物を届けるためにもあなたのご協力が必要です。志ある方は是非、治験ボランティアに登録されることをお勧めします。【了】

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大学の生き残りを賭けオープンキャンパス続々開催

 来年度の新入生獲得に向け、本格的な受験生獲得競争がスタートしました。日本私立学校振興・共済事業団の資料によれば、平成18年春の入試で定員割れを起こした私立大学は550校中222校にものぼり、全体に占める割合は、前年度の25.9%から40.4%へと大幅に増え、定員の50%にも満たない大学が20校(3.6%)にものぼりました。本格的な大学の冬の陣を迎えています。記者が2006/8/28付でレポートした「私学の経営危機」の中で無策な経営者には退陣を訴えました。では、その後の教育現場は今どのようになっているのでしょうか。

 神奈川県下にキャンパスを持つ20の大学では、8月に入ると軒並みオープンキャンパスを開催します。大学全入時代を迎え、各大学とも受験者のハートをつかもうと必死です。オープンキャンパスでは、高校生や父兄に学内を開放して大学の魅力をアピールする場であり、一人でも多くの人に来て欲しいのが、大学広報部の本音です。内容に様々な工夫がみられます。そのいくつかを列記します。

1)授業の模擬体験 

いくつかのテーマに絞って、大学の授業さながらに担当教授が講義を行うもので、特色のある授業が行われます。

2)受験対策授業の開催 

塾講師などを招いて、来春の受験に備えます。過去問や出題予想もあり、受験生には人気のあるイベントです。

3)理科・実験教室 

大学の実験設備などを利用して行われるもので、人気も高く予約制をとっている大学がほとんどです。

4)ミニコンサート

在校生が行うもので、普段の成果を発表します。音楽科や声楽科コースなどを設ける大学では売りのひとつです。

5)受験料免除

オープンキャンパスに参加すると、受験料が免除される大学があります。また別の大学では、入学手続き時に入学金を払い戻すことをしています。

6)学食の無料試食

大学食堂で学生の人気メニューのいくつかを試食してもらう企画です。安くてボリュームたっぷりのランチが市価の半額程度と聞いて、随行の親は妙に納得します。

7)キャンペーングッツの配布

大学名入りのボールペンやサインペン、ルーズリーフやバインダーなどを無料配布または安く販売し、受験まで学校名を忘れないような工夫をしています。

 その先陣を切っていくつかの大学が7月からオープンキャンパスをスタートさせました。その中のひとつ、フェリス女学院大学(横浜市泉区)を訪ねてみました。

 相鉄いずみの線「緑園都市駅」から徒歩3分のところにあります。正門に掲げられたオープンキャンパスと書かれた真紅の旗が目に飛び込んできました。特設テントの受付で、在校生から大学案内とグッズが入った手提げカバンを渡されます。説明会会場までの両側には学生達が立ち、来訪者の道案内をしてくれます。希望者は、学内案内ツアーに参加できます。説明会場となったキダーホール(多目的ホール)には、既に200名近い参加者で満員御礼に近い状態でした。定刻を少し遅れて入試制度説明会が始まりました。様々なパターンで併願が出来ることを力説する大学担当者の姿が印象に残りました。小一時間の説明が終了すると、在校生によるミニコンサートが始まりました。曲目は、ラシーヌ賛歌やハレルヤなど6曲が披露されました。美しい音色を聞きながら、受験生の中には、入学したいと思う気持ちになったことでしょう。終演後、学生食堂で、人気メニュー3点の中からランチを頂きました。森に囲まれた清潔感の溢れる食堂では、親子ずれが目立ちました。大学生活を夢見る受験生達は、早くもキャンパスライフに浸っている人もいたようです。この様にして、大学が早くから受験生の獲得に動く背景には、深刻な経営的な要素が背後にあるからです。競争社会に突入した大学、これからも変化を遂げるものと思われます。

 気がかりなことがひとつあります。大学の生き残り策がいたずらに物理的サービスに偏向していることです。授業料の免除に始まって無料グッズの配布まで、物欲に訴えるプロモーションが何と多いことか。大学本来の「教育の質」を前面に出して欲しいものです。タダだから、何かがもらえるからといった安易な企画は、いつか受験生にそっぽをむかれるということを忘れてはならないと思います。【了】

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2007年7月21日 (土)

「個人情報漏洩のおそれ」詫び状もらっても

 7月19日付で横浜市環境創造局温暖化対策課長名の「個人情報漏洩のおそれについて」お詫びとお知らせの書簡が届きました。

 内容は以下の通りです。【原文のまま】

 日頃から横浜市の環境行政に御協力いただきましてありがとうございます。

 7月10(火)、環境創造局温暖化対策課(旧:環境保全局 環境にやさしいまちづくり課)で使用している、当課の共有データをバックアップするための「ハードディスクドライブ」が無くなっていることが判明しました。本ハードディスクドライブには、温暖化対策やISOに関する当課のすべての業務で使用しているデータのほとんどが保存されており、その中には個人情報に該当するデータも含まれていました。関係各位には多大なご心配、ご迷惑をお掛けいたしますことを深くお詫び申し上げます。情報の内容としては、当課の業務に関係する市民の方々のお名前とご住所の個人情報が含まれていましたことから、ご連絡致した次第です。ご不審な点や、お気づきの点がございましたらご連絡下さい。

 現在のところ、皆様の情報が不正に使用された、もしくは、インターネット上などへの情報が流出した等の事実は確認、報告されていませんが、盗まれた可能性もあることから、7月11日(水)に警察へ盗難届を提出いたしました。

 環境創造局では従来から、個人情報の保護に関し細心の注意を払ってまいりましたが、今回の事態を踏まえ、情報管理の更なる充実を早急に進めて参ります。更に、個人情報の取り扱いに対する重要性について教育を再徹底し、全職員一丸となって再発の防止に全力をあげて取り組んでまいります。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に問い合わせ先が付記されていました。

 「個人情報の漏洩のおそれについて」ついて迅速に対応した事は可としますが、通知をもらってもなすすべはなく、個人としてはどうすることもできません。文面から、何故そのような事態が発生したのか、その対策をどうするのかが分かりません。「今後、職員教育を徹底し、同様の事案が発生しないように努めます」とは、いかにも行政担当者の発想であり、この通知をもって全て終わりでは、本当に再発を防げるか心もとない気がします。「ご不審な点やお気づきの点がございましたらご連絡下さい」、何を連絡しろと言うのでしょうか。今回はとりあえずのお知らせであって、後日、原因の解明と今後の対策をきちんとした上で、再連絡または横浜市の広報を通じて知らせるべきであろうと思います。

 最近多発する個人情報の漏洩、第三者による個人情報の漏洩事故に対して、いかに個人が無力であるかを思い知らさる一件でした。個人のデータがネットを通じて駆け巡っていると思うとぞっとします。相互の信頼が崩れ、不信が不信を生むことのない様、関係者は肝に銘じて欲しいものです。【了】

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2007年7月16日 (月)

ネズミ捕りの現場に遭遇(奮闘する神奈川県警港北警察署)

 不遜ながらネズミ捕りの実況中継です。

 休日の午前9時半、国道2号線岸谷交差点から新横浜駅方面に約1.5Km。そこには、警察車両と白バイに警官数名が集結していました。往復6車線の広々とした道路を自家用車の集団が疾走して行きます。突然道端から赤い大きな旗を持った警察官が車道めがけて突進しました。笛を吹きながら大旗を左右に振ります。目標の車両に立ちふさがるようにして、指差しながら「止まれ」の合図を送ります。集団を形成する車両数台が一斉に急ブレーキをかけます。観念した?車両は側道に導かれ、スピード違反の切符を切られることになりました。

 記者は、ネズミ捕りで捕捉されたその瞬間をカメラで捉えました。

 運転手は警察車両に積載されたスピードメーターで、速度制限オーバーを確認します。しぶしぶ違反を認め、反則切符の手交に従うしかありません。車両のフロントガラスには、違反点数一覧表が貼ってあり、警察官が確認するため覗き込んでいます。いらいらする人や開き直る人など様々です。

 ネズミ捕りの実施場所を検証してみました。国道2号線の岸谷交差点から新横浜駅方面に向かう緩やかなカーブがかかった直線で、駅前にかかる手前が上り坂の往復6車線道路です。交差点で長く信号待ちした車は、前方の開けた道路を一気に走り出し、坂をめがけて疾走します。ここが落とし穴です。誰もがスピードをあげ、法定速度を超えてしまいがちな場所です。そこにスピードメーターが設置されているのです。しかも公衆電話ボックス脇に設置されているためほとんどの人が気がつきません。前方に警察車両を目にした時には、既に手遅れです。誰もがスピード超過に陥りやすい場所がネズミ捕りにとっても絶好な場所である事を肝に銘じたいものです。

 横浜市港北区管内の交通事故発生件数は、神奈川県でも上から数えた方が早いくらいです。平成18年度累計をみると、発生件数705、死者3、重傷31、軽傷807、合計2141で、主な道路は、環状2号線となっています。警察の努力もあって暫減傾向にあります。とはいってもなくならない交通事故をなくすには、まずはスピードを出さないことです。「ネズミ捕りは、警鐘を鳴らす意味も込め、警察としてはやむなく行っている」という、知り合いの警察関係者の話も頷けます。

 車を運転する時は、スピードを控えめに、安全運転で行きましょう。「しまった!と思う前に」。【了】

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海の日に帆船日本丸で総帆展帆

 海の日の今日、横浜市西区みなとみらいに係留されている帆船「日本丸」で、帆船の最高儀礼である「とうしょう礼」が行われました。台風一過の好天に恵まれた、みなとみらい地区には、1年に1度のイベントを見ようとたくさんの観光客が訪れました。

 「とうしょう礼」は16世紀末のイギリス海軍が皇族らの送迎、司令官や艦長の交代などの際や出征、遠洋航路などに就く船に敬意を表す時に乗務員全員が甲板に整列する事ができないため、帆桁(ヤード)の上に登ったことが始まりといわれています。

 強風のため海上から約50メートルもあるロイヤルヤードで作業するボランティアは、飛ばされまいとロープをしっかり握り締め、海の日を祝い、互いに「おめでとう」の挨拶を交わしていました。

 また年に数回しか公開されない、29枚すべての帆を広げる「総帆展帆(そうはんてんぱん)」や国際信号旗をマストに連ねて飾る「満船飾(まんせんしょく)」も行われ、往時の日本丸が再現されました。海の日を記念して、正午には横浜港に停泊する船から一斉に汽笛が鳴らされると、イベントは最高潮に達しました。【了】

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2007年7月14日 (土)

小さな告発に横浜市が動いた(威風堂々の違法袖看板)

 日頃目にする屋外広告、楽しませる広告もあれば目を背けたくなる広告まで千差万別です。屋外広告を掲出するには条例によって規制が設けられており、都道府県によって若干の差異があっても大体同水準です。普段あまり気にしない屋外広告ですが、繁華街や商店街を歩くと、その雑多な広告に辟易している方も多いと思います。すぐに思い浮かべる、コンビニやレストランの立看板などが規制どおりになっているのか疑問に感じることがあります。

 屋外広告の種類には、はり紙、はり札、アーチ、テント、屋上看板、壁面看板、袖看板等があり、それぞれの居住地域に定められた細かい規定により、違反すると罰則規定が設けられています。

 過日、屋外広告の規制が遵守されているかどうかを検証するため、新横浜駅界隈を歩いてみました。

 最近の新横浜駅界隈は、再開発が進みすっかりビジネス街と化し、夜の巷にはたくさんのサラリーマンや酔客が闊歩しています。また、日産スタジアムでサッカーの試合がある時やアリーナでイベントが開催される時には一度に何万人という人々が訪れます。このため、狭い区域に飲食店・レストラン・喫茶店などがひしめき合っています。当然客寄せの看板やネオンがこれでもかと言わんばかりに掲出されています。新宿や渋谷と同じくらいに違法看板が多いのではとたかをくくって町をあるいてみましたが、一部の立看板を別にして意外と整然としているのには驚きました。

 そんなはずはないと更に歩を進めると、公衆電話ボックス内にはお決まりの違法ステッカーが、申し訳なさそうに貼ってありました。続いて、とある居酒屋の店頭(路上)にでーんと鎮座する立看板を発見しました。居酒屋の店頭といっても店先の向かい側(車道側)には明らかに規制から外れる大きさの電飾看板があり、動かした形跡がありません。看板にはローラーがついているものの設置型と見間違える程です。かの有名な「ラーメン博物館」駐車場入り口には、歩行者を阻むかの様な駐車場入り口の案内板に遭遇しました。恐らくある時間帯だけ置いているものと思われます。探索を続けると、ホテルの壁面から突き出た1メートル以上もあろうかというポール3本にマーク入りステッカーがたなびいていました。またある理髪店の店頭には街路樹にくくり付けられた看板、更には歩道を塞ぐ程両側を占拠した立看板などもありました。常設でなく規制に適う大きさ・高さであれば容認されていますから、きっと毎日出し入れをしているのでしょう。数からいえば数件で、ここは少し譲ることにしました。

 歩く目線でばかり捉えていたので、今度はビルの壁面に目を移しました。その瞬間「えっ」と目を疑いたくなる馬鹿でかい袖看板が飛び込んできました。遊技場の袖看板(建物の側面に取り付けられた看板)で、ゆうに幅3メートル、高さ10メートルはあろうかという巨大な袖看板です。

 横浜市の条例では、建築物から突出するもの(袖看板)を次の様に定めています。

 1基当たり表示面積は50平方メートル以内、道路上に突出する場合は路端から1メートル以内とし、高さは歩道の場合、路面から2.5メートル以上、車道の場合、路面から4・5メートル以上とする。また、建築物の上方からはみ出さないことと決められています。

 歩道の幅を計ってみました。正方形の敷石(縦横40センチ)が7枚敷き詰められており、弛緩帯を入れ約3メートルでした。居住専用市域を問わず、突出許容幅は官民境界線から1メートル以内でなければなりませんから、明らかな違法袖看板です。歩道の上を覆うようにそびえ立つ違法看板は、相当離れた場所からでも目視することができます。広告主の目論み通りといったところです。

 この事実を、管轄する横浜市環境創造局環境管理課管理・屋外広告物担当に連絡し、見解を伺いました。状況・場所等を説明したところ、局の担当者が現場を確認することになりました。数日後、連絡が入り横浜市条例違反が確認されたとの回答でした。何故今まで放置していたのかという横浜市側にも問題がありますが、この「小さな告発」を受け、広告主に改善を促すことになりました。改善状況と顛末に関しては、後日記者に報告をいただけることになりました。横浜市の対応を見守りたいと思います。普段見慣れた風景や出来事の中に意外な問題が潜んでいることを思い知らされました。この一件は、シチズンレポーターが「あれ?」と思ったことや「うん?」と感じたことの事実をレポートし、その問題を捉え、対策を促すことで、世の中を少しでも動かすことができるという証と言えるのではないでしょうか。【了】

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2007年7月 7日 (土)

本当に機能するのか総合科新設(総論賛成各論反対で議論沸騰か)

 新聞各誌が一斉に、厚生労働省の医療機関が掲げる診療科の表記を分かりやすくする案を医道審議会医道分科会診療科名標榜部会に示したことを伝えています。診療科を36から26に絞り、専門性を自由に表記できるようにするそうです。標榜診療科を減らすことに疑問が医師からでています。また幅広い診療を受け持つ「総合科」を新設し、その範囲を「予防から治療・リハビリまでを担当する」ことにも疑問が投げかけられています。ここでは、総合科新設に絞って考えてみたいと思います。厚労省は、幅広く患者を診る総合医の存在は、患者の利益になる上、医療費抑制も期待できるとして、総合科創設に前向きです。呼応するかのように、読売新聞の全国世論調査(6/16-17)でも、総合科新設に概ね賛成する方が多いとの結果がでています。

設問:

政府は、内科や外科などの診療科のほかに、「総合科」を新たに作ることを検討しています。最初はそこで診てもらい、必要に応じて専門の診療科を紹介してもらう仕組みです。あなたは、こうした総合科を新設する方がいいと思いますか、そうは思いませんか。

結果:

そう思う【43.8%】、どちらかといえばそう思う【23.8%】、どちらかといえばそう思わない【12.4%】、そうは思わない【14.2%】、答えない【5.8%】となっており、どちらかといえばそう思うを含めると賛成が、67.6%と過半数を占めています。

本当にそうでしょうか。一見そうだと思われても、いくつかの課題を抱えています。

1)総合医の認定をどのように行うのか

 計画では、総合医をある一定基準に基づく公的資格にするとしています。試験でもするのでしょうか。それとも経験を尊重するのでしょうか。他者の推薦で認定するのでしょうか。絵に描いた餅で、議論百出するでしょう。また総合医養成システムを整備して総合医が速成できるとは到底考えられません。医者は臨床の場数で一人前になれるといいます。システムを導入したからといって直ぐつくれるものではなく、その意図が分かりません。他方、医者側にも課題があります。総合医を目指す医者がほとんどいないという現実です。「総合医は、広く浅くしかみない」ため、軽んじられており、医者と言う専門医に贈られる賞賛には値しないと言う風潮があることです。なり手がいない総合医に認定など行えるのでしょうか。

2)総合科創設で医療費抑制になるのか

 総合科というからには、3分診療というわけにはいきません。じっくりと患者に相対して問診・触診・簡易検査など初期診断に相当の時間を必要とします。原因不明の発熱・倦怠感・疲労感などの患者の主訴から診断を下すためには、幅広く診ることが必要で、患者との丁寧な意思疎通が重視されます。当然診療時間は長くなります。恐らく、総合科が標榜診療科に位置づけられると思われますので、診療報酬の対象ともなります。交通整理の役割を担う総合科で治療費が発生し、振り分けられた診療科でも治療費を支払わなくてはなりません。医療費抑制になるのか疑問です。

3)フリーアクセスを制限することにならないか

 日本医師会が反対している様に、この制度?導入によって、受診したい診療科の制限につながる(フリーアクセス制限)恐れがあります。元来、患者は受診したい診療科を自由に選択できることになっています。これがフリーアクセスの良い点です。確かに患者の自分勝手な判断でやってくる患者に手を焼いている医療機関もあります。だからといって、受診したい診療科を選べないということになれば、不自由さは大です。患者あっての医療機関という根本的な原則は守られるべきです。

 本格的な導入にあたっては、慎重の上にも慎重を期することを期待したいと思います。【了】

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参院選タレント候補は是か非か

 参議院選挙が迫りました。年金信任選挙とも言われる今回の参議院選挙に沢山のタレントが候補者として顔を並べています。

 弁護士 丸山和也氏、元テレビ朝日アナウンサー 丸川珠代氏、サッカー選手 三浦知良氏、さくらパパこと横峰良郎氏など等数え上げればきりがないほどです。知名度が高いタレント候補の動向に注目が集まっています。

タレント候補を是とするか非とするか、いろいろなご意見があります。

1)知名度だけで中身が伴わない候補者は必要ない

2)具体的な政策の持ち主ならタレント候補でもかまわない

3)若人に選挙への関心の目を向けるにはタレント候補も良い

4)担がれて立候補し、自己の主張もなく名前を連呼するなら必要ない

5)知名度が高ければ誰でも言い訳ではない

6)党の政策的な集票マシンでも良い

 あなたはどんな考えをお持ちですか。それぞれ功罪がありますが、選挙に行く前に考えをまとめ、ご自分の気持ちを投票という行動で示しましょう。因みに「2番の具体的な政策の持ち主ならタレント候補でもかまわない」を支持したいと思います。これに該当する候補者は誰でしょうか?【了】

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2007年7月 1日 (日)

韓国ソウルの地下鉄から学ぶ

 2007世界市民記者フォーラムに出席のおり、韓国の地下鉄に乗る機会がありました。ソウル市内全域を網羅する地下鉄は、市民にとって最も便利な移動手段です。1号線「市庁駅」からソウル駅経由4号線で「明洞駅」までとわずかでしたが、駅や電車は非常に清潔で明るく、日本の地下鉄と大きな違いはありません。

 切符を買おうとしたところ、500ウオン硬貨しか使えないことがわかりました。因みにソウル駅までは1000ウオン(約120円)で、並んでいる両替機に1000ウオン紙幣を入れ両替を試みましたが、非情にも紙幣が戻ってくるではありませんか。よく読むと旧紙幣は両替不可と書いてあります。やむなく切符売り場に行き両替を済ませました。いざと券売機にコインを入れても戻ってきます。すると駅員さんらしき人が金額ボタンと押してからコインを投入することを教えてくれました。日本なら先にお金を入れる習慣がありますから、戸惑いました。切符を買って、いよいよ入場です。改札機がずらりと並び、切符を通して遊園地あるようなバーを体で押します。

 ホームは明るく清潔です。行き先を確認して待つことにします。乗り場には二足の足のマークがありました。きちんと二列に並びなさいという意味です。最初に乗った1号線は、議政府北部から仁川を結ぶ最も古く主要幹線だそうです。朝の通勤時間(9時過ぎ)でもそう混んでいませんでした。押し合いへしあいの光景はなく快適そのものです。

 車内はシンプルで日本の地下鉄とは大違いです。広告がほとんどありません。あっても小さな広告がほとんどです。中吊り広告がありませんので、見通し抜群です。電車の中ほどには、デジタル表示の乗降案内がでています。次の駅名と開く扉の方向が表示されていますから、遠くからでも一目瞭然です。日本では、いたる所にこれでもかといった具合に貼ってあります。

 私達は、日頃広告の渦の中にいます。車内広告が限界に近づいたのか、最近では車体に馬鹿でかい広告が度肝を抜きます。日本でもそろそろ車内広告を見直す時期にきているのではないでしょうか。韓国の地下鉄から教えられた思いがします。【了】

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