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2010年3月28日 (日)

C.W.ニコルさん「勇魚の人々」を熱く語る-神奈川大学-

 国際常民文化機構及び神奈川大学常民文化研究所主催による、第1回国際シンポジウム「海民・海域史からみた人類文化」が27日・28日の両日、神奈川大学横浜キャンパス(横浜市神奈川区)で開催されました。

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(写真:捕鯨調査研究の経験談を身振り手ぶり、ユーモアを交えて講演するニコルさん 撮影:宮本聰 神奈川大学講堂で)

 初日の27日(土)、国際的に捕鯨問題が注目されている中、自然との共生を説く作家のC.W.ニコルさんの「勇魚(いさな=クジラ)の人々」と題した基調講演があり、自身の捕鯨調査研究の経験を踏まえた話に参加者は耳を傾けました。

 ニコルさんは、1940年7月英国南ウェールズ生まれの69歳。17歳でカナダに渡り、その後、カナダ水産調査局北極生物研究所の技官として、海洋哺乳類の調査研究に当たりました。また北極生物局で捕鯨担当技官として日本の捕鯨船団とノルウエー捕鯨船団にオブザーバーとして同行したことがあります。海洋哺乳類の調査研究の造詣が深いことで知られています。現在は、「C.W.ニコル・アファンの森」財団理事長です。

-外人はクジラの肉を食べない

 外国人の捕鯨目的はクジラの油とひげを取るためで、肉を食べる習慣はない。鯨肉を食べない人にその旨さを言ったところで分かってはくれない。自身としては、クジラの刺身は本当に旨いと思う。文化の違いを埋めるのは互いに理解しあうことであり、必要以上に迷惑をかけないことだ。肉や内臓、皮までも食べるまたは利用する日本は、想像を絶する捕鯨国と写っているのだろう。

-調査研究による計画的な捕鯨を

 無節制な捕獲は許されるものではない。関係各国が協力し合って調査研究を継続し、計画的な捕鯨をおこなうべきである。最盛期には英国、オランダ、ノルウエー、ロシア、そして日本が「オリンピック方式」といわれたくらい、国別割り当てを最初に達成するのはどの国かを競っていた。頭数を争う時代は終わった。これからは科学的な分析に裏付けられた捕鯨を行うべきである。

-クジラの捕獲・解体には細心の配慮を

 クジラの解体作業場がない時代は、捕獲したクジラを岸壁に横づけして解体していた。ひどく効率の悪い作業であったが肉や内臓に興味のない外人には好都合であった。解体しながら洗浄ができ一石二鳥であったらしい。捕獲・解体で問題になるのがその方法である。じわじわとなぶり殺しにするのは最もいけない。反対派の多くの人が残酷と感じる。日本のイルカ追い込み漁で実際あったことだが、殺傷のやりを打ち込んでから絶命まで45分もかけている光景を目にしたことがある。この殺し方はいただけない。

-行き過ぎた反対運動には疑問

 1971年グリンピースが反対運動の旗手として登場した。その流れを汲むのがシー・シェパードである。対象を原爆からくじらに変えたのだ。日本が「しろながすクジラを捕獲している」とか、「クジラを犬や猫の餌用にしている」とか、間違ったプロパガンダを繰り広げている。スポンサーがいるからこれほどの活動ができるわけだが、その一方で活動家自身ががどれほどの信念を持って活動しているのか疑わしい。正しい情報を世界に発信することが必要である。

 大きな身体を身振り手ぶり、熱のこもった話に思わず身を乗り出して聞き入りました。捕鯨国日本が今後取るべき道を示唆する内容でした。【了】

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(写真:会場となった神奈川大学横浜キャンパス。桜のつぼみがもう間もなく、咲きほこりそうでした。)

備考:PJニュース掲載記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4685914/

【お知らせ:PJニュースに掲載された記事はライブドアニュースにも配信されています。】

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2010年3月27日 (土)

重くのしかかる、箱モノのツケ!-日産スタジアム-

 揉めにもめた日産スタジアムの命名権騒動は、結局日産自動車が破格の値段で契約することになった。日産スタジアム、日産フィールド小机、日産ウオーターパークの命名権(ネーミングライツ)を今後3ケ年にわたり確保したことになる。

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(撮影:宮本聰 2010年3月27日 鳥山川沿いから日産スタジアムを望む)

 横浜市は当初命名権料を年額4億7000万円と見込んでいたが、この不景気で名乗り出る企業はなく、やむなく値下げし日産自動車が1億5000万円で再契約を結んだものである。

 市公園緑地課によれば、3施設とも市体育協会中心の共同企業体(JV)が指定管理者となって運営されており、その運営費は年間約6億円であるという。今日まで、命名権料の4億7000万円とスタジアム使用料約1億3000万円で賄われてきた。このため市の負担はほぼゼロであった。

 ところが今回、命名権料が1億5000万円となったため、その差額3億2000万円は市の財政負担として重くのしかかる。赤字財政から脱却しようと必死になっている横浜市の財政への影響は計り知れないものがある。総工費603億円の巨費を投じて、平成10年(1998年)に開場した日産スタジアムは、今年で12年目を迎える。今後5年、10年後にはスタジアムの老朽化に伴う修繕費を加えると年間維持費はどれほどになるであろうか。

この負担をだれがするのか。横浜市民でしかない!

 スタジアム建設計画時の収支のシュミレーションは万全であったのだろうか。サッカーブームに乗って過大な開催計画を立て、大規模イベントを頻繁に行うことを目論んで収支計算をしたのではないか。一体どこから維持費をねん出するつもりであったのだろうか。事実、HPでイベント情報を見てもほとんど空いている。

 横浜F・マリノスは不振、際立ったイベントの開催もなく、スタジアムの運営維持費を市民に尻拭いさせるとするならば、これほど無責任なことはない。箱モノを安易に建設すると、思いがけないツケが後にくることを忘れてはならない。【了】

備考:PJニュース掲載記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4684712/

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2010年3月21日 (日)

「環境モデル都市の実現」に向け記念イベントを開催-横浜-

 環境モデル都市の実現に取り組む横浜市と日産自動車との5カ年共同計画「ヨコハマ モビリティ”プロジェクトZERO”」の1周年記念イベントが3月20日(土)、NISSANホール(横浜市中区)で開催されました。

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(写真:環境モデル都市実現に向け講演する、林 文子横浜市長 撮影:宮本 聰 NISSANホールにて)

 ヨコハマ モビリティ プロジェクトZEROとは、次世代の低炭素型交通が持つ無限の可能性を横浜市と日産自動車が対等な立場で共に”ゼロ”から拓くとともに、その先に続くさらなる協創と最新の技術を駆使して市民と共にモビリティの質を高めながら、排出される地球温暖化ガスを究極まで抑制、横浜市における持続性可能なモビリティ社会の実現を目指すというものです。

 覚書の検討項目は、1)環境に配慮したエコ運転の普及、2)渋滞改善に資する経路案内の実証実験 3)環境にやさしい電気自動車(EV)の普及、4)検討項目に係る効果評価及び情報発信となっています。

 具体的には市民を対象とする、エコ運転の腕前を見る簡易エコ診断イベント「エコランキング」による環境に配慮したエコ運転の普及、目的地までの最速ルートを案内する経路案内サービス、車の時刻表(仮称)の開発等のほか、環境に優しい電気自動車(EV)の普及のための購入者や充電設備設置への補助を強力に推進することなどです。

 調印締結後、1周年となったことを記念してイベントが催されたもので、この1年の成果やこれからの課題・問題点などについてトークやパネルディスカッションが行われました。

横浜市の取り組みを平成21年度でみると以下の通りです。

1)インフラ・公用車導入

倍速充電スタンド設置3ケ所(本庁舎、西区役所、港北区役所)、倍速充電スタンドへの補助7ケ所(充電器本体最大20万円)、駐車場無料化15ケ所、公用車へのEV導入4台、急速充電器設置(日産本社)、その他

2)車両購入費補助

30万円/台X30台(2月末現在)

3)EVの普及活動

エコカーワールドでのEV展示・試乗

平成22年度も引き続き倍速充電スタンドの追加設置を中心とした予算措置がとられる予定です。

 トークセッションでは、林 文子市長と日産自動車山下光彦副社長がそれぞれの思い入れを語っていました。低炭素型交通の実現によって変わる未来の横浜市像実現に向け、官民一体となって取り組み、このプロジェクトを成功させようとお互いにエールを送っていました。

 イベントのもうひとつに目玉、EVの同乗試乗とエコドライブ体験が催されました。運よく抽選で当たったPJはエコドライブ体験に臨みました。

 用意していただいたのがスカイブルーの日産NOTE、コンパクトカーの代表格です。助手席に係りの人が同乗していざ出発です。みなとみらい地区をおよそ10分のエコドライブ、走行記録を取られていると思うと少々緊張します。事故もなく無事帰還。記録のICチップを機械に入れると間もなく結果がでました。

001_3(写真:エコドライブ診断結果、これをもとに係員からアドバイスを受けられる)

エコドライブの3つのポイントは、ふんわりアクセル(発進)・加減速の少ない運転(巡航)・早めのアクセルオフ(減速・停止)です。PJのエコドライブテクニックの総合点は80点で、「なかなかエコドライブができていますね!これからもエコドライブを続けて下さい」とのコメントをいただきました。ただ、加減速に問題ありとの結果は今後の運転に生かす必要がありそうです。エコ運転の診断ソフトE1グランプリは誰でもインターネットから登録、利用することができます。http://e1gp.jp

日産自動車は、1947年に初めて電気自動車(EV)を発売、2009年8月にはEVとして専用に設計・デザインされたモデルである日産「リーフ」を公表、2010年度後半に北米、日本だけでなく欧州へも投入される予定だそうです。

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(写真:EV試乗車 EV-01)

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(写真:日産本社内に設置された急速充電器スタンド)

 横浜市の低炭素都市計画はその途についたばかりであり、着実な計画実行とその成果が期待されます。また何にも増して、誰もが日々エコ運転を心掛けることが最も大切なことは言うまでもありません。あなたも今日からエコドライブを始めませんか?【了】

備考:PJニュース掲載記事

http://www.pjnews.net/news/535/20100321_3

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2010年3月17日 (水)

ジェネリック医薬品に泥を塗った大洋薬品には厳罰で臨め!

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(画像:日本ジェネリック医薬品学会HPより)

【信じられない出来事が大手ジェネリック医薬品会社で起こった。】

 大洋薬品工業(名古屋市中村区)が製造した「ガスポートD錠20ミリグラム」で調剤ミスを起こした上に検査ミスをするという前代未聞の失態を演じ、規格外のまま約2万8000箱が病院や薬局など医療機関に出荷されたというものである。

 自主回収に奔走したものの全体の16%しか回収されていないという。本当に八方手を尽くして回収したのだろうか。薬の販売ルートは特殊で、必ず医薬品卸(ホールセラー)を通して医療機関に納入される。卸の在庫はもとより納入先約3、000の施設をしらみつぶしに回収して回ったのか疑問だ。

 あってはならない医療用医薬品の製造出荷ミスは俄かに信じられない思いだ。大洋薬品は調剤や品質検査をマニュアルなしの手作業で行っていたのであろうか。万一調剤ミスが発生した場合、直ちに異変を知らせる監視体制や品質検査(出荷前検査)体制が機能しなかったことになる。恐ろしい話だ。調剤ミスが主成分か否かはこの際関係ない。これが主成分であったらとんでもないことになっていただろう。こういったミスを起こすこと自体が問題なのだ。

 以前から医師がジェネリック医薬品を使わない理由の1番に挙げている「品質に信頼がおけない」ということを製薬会社自らが証明してしまったことになる。とても残念でならない。日本におけるジェネリック医薬品の普及に水を差すことにならないか心配である。同種の事故が他のメーカーからでないことを切に願う。薬事法による業務停止命令10日間という厳しい制裁が決まったといえ、この責任は非常に大きい。ジェネリック医薬品大手の大洋薬品工業だけにその影響が懸念される。

 厚労省がジェネリック医薬品の使用促進に躍起になっても、この様な不祥事が起きてはその目的を到底達成できまい。この際、業務停止期間を含め厳罰で臨むべきである【了】

備考:PJニュース掲載記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4665420/

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2010年3月14日 (日)

甘ったれるな奨学生!借りたものは返すのが当たり前

Logo_2  独立行政法人日本学生支援機構(旧日本育英会)によれば、未回収金(延滞債務・延滞3ヶ月以上の未回収金)が2007年度末でなんと2,253億円、その対象者は約20万人にものぼるという。

盗人猛々しいといはこのことだ。返せない・返さない人には次のタイプが考えられる。特に「返せるのに返さない人」に対しては然るべき措置を講ずるしかない。

1)病気・失業などによる生活困窮者→救済策の充実と対応

2)収入が少なく返済のめどがたたない者→延納制度の見直しとプラン作成

3)転居して所在がつかめない者→連帯保証人への弁済強化

4)返せるが返さない者→<恩知らず>逃げ得は許さない厳格な取立て

5)返す意思がない者→<泥棒>詐欺師には法律による罰則の適用

 奨学金を受けた者ならわかるが、受給が決まったときの喜びの大きささ!これで進学できると感謝したものだ。借りることが決まった時、その全員が「将来就職が決まった暁には利息を倍にしてでも返すぞ!」と心に誓ったはずだ。喉もと過ぎれば何とやら、返さないという確信犯がいるとは驚きである。

 奨学金を借りる際、奨学金の趣旨、返済計画、不履行時のペナルティ等全ての同意し、保証人共々署名捺印したはずであり、契約社会にあって返済の履行は当然なことである。一部の返済が不可能な人を除き、返せるのに返さないのは重大な契約違反であり社会の責を負うこととなる。

 時節柄、住宅ローンの返済ができずマイホームを手放さざるを得ない人が多くいる。自己責任として借りたお金を返すためにマイホーム売却という苦渋の決断をしている人がいるのだ。また行くえ不明となった息子に代わって70歳台の親が年金から細々と返済している人もいるという。この不況下、奨学金にわずかな望みを託して大学を目指す若者がいることを忘れてはならない。貸し付けた奨学金が返済されなければ制度そのものが立ちいかなくなることを肝に銘じて欲しい。【了】

備考:PJニュース掲載記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4658839/

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2010年3月13日 (土)

臨床研究適正評価教育機構は本当に機能するか?

 わが国の医療界および製薬企業双方の 健全なEBM(Evidence-Based Medicine=根拠に基づく医療)の発展と実践を願い、臨床医への適正情報の提供と臨床研究に必要な統計解析の教育・指導を目的 とした「臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)」が昨年設立され、その記念すべき発足記念シンポジウムが3月7日(日)、グランドプリンスホテル京都で開催されました。

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(ポスター:機構HPより)

 PJの経験からも大学病院や基幹病院での臨床研究の透明性を深める必要があると感じています。当然のことながら臨床研究の過程でデータのねつ造や隠蔽があってはなりません。特に薬理作用や副作用に関するデータは重要です。診断薬などの場合、擬陽性・擬陰性(ホールポジティブ・ホールスネガティブ)の結果をどう扱うかは大きな問題となります。

 製薬会社が臨床研究や治験を依頼する際、その筋のボス(多くは大学教授)に話を通し、ボスの推薦でメンバーを集め研究会の発足式を一流ホテルで開催、手締めが終わるとフランス料理に高級ワイン・ブランデーで優雅な食卓を囲み親交を深めることから始まります。

 臨床研究が開始されると頻繁に訪問、研究の進み具合をチェックします。思わぬ問題が発生した場合には、研究スタッフや学術スタッフとデータを解析、その対策を協議します。薬の種類にもよりますが、患者数を確保してもらうため涙ぐましいお願いをすることもしばしばです。承認申請に不都合なデータをどう扱うか最も頭を悩ますところです。

 研究データは然るべき学会で発表、他社の開発状況を睨みながら少しずつリークしていくのです。最終章に入るころにはデータをまとめるため、病院に通いづめボスの指導と助言を受けます。いくどかのの会合を重ねた後、最後の打ち上げが新薬発表の講演会となります。それはそれは豪華なパーティーです。上市できれば何百億円という売り上げが期待できるのですから。

 一連の臨床研究は概ね上記の過程を通ります。記述に多少の誇張があるとは言え、担当教授やメンバーとの親交は完璧になります。これが実は大きな「不正の温床(メーカーよりの臨床研究結果)」となり兼ねないのです。こういった実情を含め臨床試験の在り方に危機を抱いた医師たちが集まり、J-CLEARを立ち上げたのです。

 設立趣旨には『大規模臨床試験は、公平な結論を導くためにも本来は公的機関のサポートによって医師主導型でのエビデンスづくりがもとめられるが、実際にはその企画・実行・解析には膨大な費用がかかることから、多くは自社製品のエビデンスを必要とする製薬企業の経済的支援によって行われているのが現状である。

 大規模臨床試験の結果報道は適正かつ公正であるべきであるが、昨今の企業支援型臨床試験の結果をみる限り、結果が適正に評価され、かつ報道されているとは言い難いものも少なくない。大規模臨床試験において試験製品が好ましいという結果が出される確率は、公的機関の支援による試験に比べて、スポンサー企業の支援によるトライアルの方が約2倍高いという報告もある。もし臨床試験において,支援企業の期待した結果が出なかった場合には、結果を論文化しないあるいは、さまざまな後付解析を駆使して有利な点のみを強調するなどの手段がとられる場合が少なくなく、臨床の判断を誤らせる一因となりかねない。企業間の競争がますます激しくなる今日の社会情勢にあって、このような傾向は今後とも増幅しかねない懸念がある。

 わが国の医療界および製薬企業双方の 健全なEBMの発展と実践を願い、臨床医への適正情報の提供と臨床研究に必要な統計解析の教育、指導を目的 として「臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)」を設立しました』(機構HPより抜粋)とあります。当機構の設立を苦々しく思っている研究者(製薬会社を含めて)もきっといるでしょう。研究者の自発的な倫理委員会ともいえるこの機構が、その設立趣旨に沿って機能することを心から期待するものです。【了】

備考:PJニュース掲載記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4660777/

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2010年3月 7日 (日)

あなたの腎臓元気ですか?高齢者は高血圧に注意!

Photo_4  PJの腎機能をチェックしてみました。

年齢と血清クレアチニン値(正常値0.80-1.2mg/dl)を入力すると、腎臓の働き(GFR値)換算値83.2とでました。

【推算GFR  60以上で数値が90未満 CKD Stage 2 腎機能が少し低下、数値が90以上CKD Stage 1 正常な状態】に当てはめると腎機能が少し低下という判定です。

※GFR(Glomerular Filtration Rate)は糸球体濾過量のことで、1分間または24時間の間に糸球体を濾過されてできる原尿(濾液)の総量を表すもので、腎機能を表現する時にもっとも基本となるもの。

 私達の身体にとって重大な役割を担う腎臓は腰の辺りに2個あり、そらまめのような形をした握りこぶしくらいの大きさです。毎日200Lもの血液をろ過して、老廃物を尿として体外に排泄します。その他にも、体液の量や浸透圧・血圧の調整を行ったり、ナトリウム・カリウム・カルシウムなどのミネラルや酸性・アルカリ性のバランスを保ったりする多くの働きがあることで知られています。

ところで、あなたの腎臓は元気ですか?

 3月6日(土)、はまぎんホールヴィアマーレ(横浜市中区)で腎臓病と生活習慣病との関係をもっと知ってもらおうと「大丈夫ですか?あなたの腎機能、’腎’年齢」と題してかながわ健康講座2010(主催 神奈川新聞社)が催されました。時折、雨足が強まる生憎の天気でしたがおよそ300名ほどが参加しました。

 1部では「腎臓ってなあに?大切な腎臓を考えましょう」神奈川県保険医協会副理事長 森 壽生氏、「大切な腎臓を守るにはどうしたら良いでしょう?~腎臓を守るために知っておきたいこと~」聖マリアンナ医科大学教授 木村健二郎氏の講演がありました。お二人の話をまとめると次のようになります。

1)腎障害は前触れなく襲ってくる

 腎臓に障害がでると慢性腎不全による透析治療が必要になったり、脳卒中や心臓発作の心血管疾患が起きやすくなります。腎障害はその寸前まで自覚症状がなく症状が起こった時には手遅れということもしばしば見かけます。腎臓が壊れた状態を慢性腎臓病(CKD)と言います。生活習慣病(メタボ)と同義語として覚えておくべきです。

2)高血圧患者は要注意(サイレントキラー)

 CKDと最も関係の深い体の状態は高血圧です。人は気合いが入ったり運動をしたりすると血圧が上がります。リラックスすると下がります。何らかの原因で血圧が上がりっぱなしになると血管が傷み硬くなります。結果として、脳卒中、心筋梗塞などの病気になりやすくなり腎臓も悪くなります。高血圧は「忍び寄る悪魔(サイレントキラー)」と言われています。

3)腎臓病は万病のもと

 脳と心臓と腎臓は、その大部分が血管という点でよく似た臓器です。だから腎臓が傷んでいる人は、脳や心臓も傷んでいるのです。血管に悪影響を与えるのが、糖尿病と脂質異常症です。CKDや高血圧と絡まり合って悪循環を起こします

肝臓と同じように腎臓は毎日毎日限りなく働いてくれる臓器です。腎臓は「痛いよ!」とも「疲れた!」とも言いません。(言った時には手遅れ!)それだけに予防が最善の策です。

 2部では、料理愛好家でシャンソン歌手の平野レミ氏の「キッチンから元気発信」と題してお話がありました。軽妙なジョークと独特のなまりのある話し方で聴衆を笑わせ元気づけていました。日々、くよくよししながら生活するのではなく、前向きが一番。友人に「私はがんかしら」といっていつも口癖な人がいて、ついにその通りになった人がいる。今度は「しぬ!死ぬ!」と言っている。本当に死んじゃうかも。冗談の中に「生き方」を伝授してくれました。

 3部のトークショーでは、3人の方が腎機能を維持するための秘策について話し合いました。定期的な健康チェック(検診)こそが腎臓を守る秘訣との結論になりました。【了】

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医療の質の改善に期待!県立病院機構が4月スタート

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 神奈川県の県のたより 3月号で、2010年4月から県立6病院の運営は地方独立行政法人となることを伝えました。このため地方独立行政法人神奈川県立病院機構がこの4月からスタート、県民のより医療ニーズにあった効果的で効率的な病院運営を行うことになります。

独法化される背景にはどんなことがあるのでしょうか。

●独法化のねらい

県は独法化への移行で変えたいこととして次の2点を挙げています。

1)今まで以上に、患者・県民の医療ニーズに応え良質な医療サービスを提供する。

県とは別の法人となるため、地方自治法など行政特有の制約がなくなり、医師や看護師を始めとする医療スタッフの採用や高額医療機器などの購入に際して独自の契約が可能となるなどこれまでにない主体的な取り組みが可能となります。

2)より効率的な病院運営を行う。

県の中期目標やプランによって運営、評価も行うことから、病院経営の透明性が増し、業務改善がし易くなります。

●独法化のメリット

独法化された場合どうなるかを考えてみたいと思います。

1)人事・定数・組織関係

薬剤師や診療放射線技師等の採用は、地方公務員法の適用外となることにより、病院独自で採用できるようになる。

職員定数の制限がなくなり、7対1看護基準への対応等で必要な職員の増員が可能となる。

事務職員の専門化を図ることで、診療報酬制度や病院経営に精通した職員による病院経営の効率化が期待できる。

2)服務関係

学会や研究会等への参加は、地方公務員法による制限から外れることで、海外学会の参加も含む機会を拡大でき、医師へのモチベーションや医療技術向上が期待される。

3)財務会計関係

単年度予算から中長期による総合的な予算計画による職員配置、病院設備、医療機器などの整備を計画的に実現できる。

各種の契約が短期契約でしばられており、ものによっては長期契約のほうが実利ともに良いものがある。地方自治法の適用外となるため、安定したサービスの提供やスケールメリットなどが受けられる。

●今後の計画

その具体的な計画を各病院(6つ)毎に設けています。そのいくつかは下記の通りです。

例1)がんセンター

がん診療連携拠点病院として機能充実を図り、平成25年度の新病院開業に向け整備

放射線治療装置の導入と技師の増員によって、放射線治療件数を増加させる

医師の増員を図り、手術室の稼働率をあげ手術数を増加させる

看護師を増員し、7対1看護基準による手厚い看護を実施する

例2)循環器呼吸器病センター

循環器医師を増員し冠状動脈形成術(PCI)を増加させ、心臓カテーテル治療体制の充実を図る

呼吸器外科医師などを増員し胸腔鏡下手術を増加させる

例3)足柄上病院

救急医療体制を充実させ、救急患者の受け入れを増加させる

産婦人科医師の確保と医療体制の整備によって分娩件数を増加させる

上記3施設のほかの対象病院は、こども医療センター・精神医療センターきんこう病院、精神医療センターせりがや病院です。

 国から地方への政治の大きな流れの中で、神奈川県立病院機構の発足は県民のみならず他県からも大きな注目を浴びています。ただ、地方公務員法や地方自治法から外れるということはその分、県民は責任と相応の負担が生ずることも覚悟しておく必要がありそうです。【了】

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2010年3月 1日 (月)

JANJANおまえもか!3月末で休刊宣言

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 インターネット新聞JANJANが休刊することになりました。
ネット新聞の先駆的役割を担ってきたJANJANもついに休刊に追い込まれたことになります。
3月1日付でPJのもとに以下のメールが配信されました。

市民記者のみなさまへ

インターネット新聞『JANJAN』、『ザ・選挙〜JANJAN全国政治家データベース』など一連の弊社サイトは、3月31日をもって暫時休刊することになりました。ここに謹んでお知らせ致しますともに、2003年2月の創刊から今日まで、ご執筆、ご愛読、ご協力いただきました多くの皆さまに、深く感謝申し上げます。

暫時休刊の理由は次ぎの3点です。

 第1は、急激な広告収入の落ち込みにより社業を支えるだけの収入の見通しが立たなくなったことです。弊社の事業にご理解をいただける広告主を探しておりますが、この不況下でいまのところは困難を極めており、明確な見通しが立つまでの間は休業すべきと判断致しました。

 第2は、IT技術の急速な発展を見せる中で、BlogやSNS、Twitterが普及する以前から創り上げてきた弊社のWebサイトシステムは技術的に少々時代遅れになりました。新しい技術を取り入れたシステムに更新する必要があり、そのためには、この際、ひと休みして新たな構想を練る時間を取りたいと考えるに至りました。

 第3は、インターネット新聞『JANJAN』は、官情報頼り、上から目線、一方通行型の既成のマスコミに刺激を与えるため、ごく普通の市民が記者になってニュースを書くというインターネット時代にふさわしい市民メディアの創造に挑戦しましたが、このところマスコミ側も市民の投稿やブログとの連携を重視する傾向が顕著になってきました。また、弊社をはじめ既存マスコミに属さない報道関係者が長年主張してきた中央省庁の記者クラブの開放も民主党政権の下で徐々に進んできました。こうした点からみて、弊社の所期の目的はひとまずは達成されたと得心しております。

 弊社は、時代を先取りする市民メディアばかりでなく、政治の活性化を目指して、本来は政府が取り組むべき全国のすべての選挙に関する情報を集積する『ザ・選挙〜JANJAN全国政治家データベース』や不透明な政治資金の実相を明らかにする『政治資金データベース』、国会議員の活動を計量化する『国会議員白書』など公益に資するサイトを運営して参りました。「暫時休刊」は誠に残念であり、ご愛顧いただいた皆さま方にはご迷惑をお掛けして誠に申し訳ありません。今後は、できるだけ早期に、新たな発想を織り込んだ新サイトの復刊を目指したいと考えております。

オーマイニュース、ツカサネット新聞そして今回休刊に追い込まれたJANJANが広告収入に依存する経営では成り立たないことを儚くも証明しました。インターネト新聞の未来を予測するような出来事です。PJニュースは小田編集長の方針でエコ経営に徹し今日まで歩んできました。厳しい環境には変わりなく、ネット新聞の灯を決して消してはならないという信念とPJの思いが結集して何とか維持しているというのが正直なところです。最後まで残ったPJニュースの灯を決して消さないためにPJは今後も頑張ります。読者がいる限り!【了】

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