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2010年8月 3日 (火)

ハローワークバスターズ!窓口担当者受難の日々

 ハローワークバスターズとは、席に着くなり傍若無人な振る舞いをする求職者や求人担当者のことを言います。この不景気で有効求人倍率は0.4前後を行ったり来たり、10人に4人しか職にありつけない現実。求職者の不安やあせりは相当なもので、室内の空気は澱(よど)んでとげとげしい。求人企業も人余りにつけこんで、言いたい放題の有様です。

 待ち時間の長さも問題ですが、あまりに無神経な職員の対応に頭にきた人もいるでしょう。求職者が大声で怒鳴る風景を一度や二度、目にした人もいると思います。そんな中、ハローワークでは出来る限り求職者や求人者の要望に応えるよう、日々苦心しています。

 職員の間では理不尽な要求をつきつける人達をクライアントバスターズといい、頻繁に問題行動を起こす求職・求人者のブラックリストを秘かに作成しています。バスターが来所したらその対応をどうするか、所内で情報交換し万一に備えているのです。ハローワークでは、担当制ではないため、誰がいつ不運に見舞われるかわかりません。そのためこのような準備が必要になっているのです。ただ、全てのハローワークで同じ対応かは定かではありません。

ある時、こんな求職者が来所されました。

-開口一番「なんでこんなに待たせるんだ!」 

誠に申し訳ございません。順番となっていますのでご容赦ください。手続きをできるだけ早く致します。

-「求職票のフォームが気にくわん。学校の卒業年次なんて忘れた。」

できるだけ詳細にお願い致します。今日は、空欄で結構です。次回お見えの時にご記入をお願いします。

-「この職業分類はいったいどうなっているんだ。俺の希望する職種がないじゃないか!」

職業分類表からご希望に近い職種をお選びいただけませんか?

-「なに?俺の希望職種がないと言っているんだ。誰がこんなものを作ったんだ。」

誰がと言われましても。ないとのことですが、どんなお仕事をご希望ですか?

-「おまえに答える必要はない!なんだその見下す態度は!責任者をだせ!」

このやり取りを聞いていた他の求職者が「うるせえな!お前いい加減にしろ!」掴みからんばかりの形相に一瞬たじろいだものの、平然としてどこ吹く風でした。

求人企業でも不遜の輩が時々怒りを爆発させることがあります。

 求人は現実にその仕事が存在することが前提であるにもかかわらず、派遣や下請けの場合には、人材を確保してから仕事を取ろうとする会社があります。この場合には求人としての申込み受付はできないことになっています。求人を受け付ける際、派遣先の派遣依頼書または請け負い先からの業務委託契約書の提示を求め、この書類があって初めて求人として受理することになります。

派遣会社の担当者が求人の申込みに来ました。

-「求人の申込みをしたい」

この求人は常用型派遣ですね?では、派遣先との個別契約書を見せて下さい。

-「ここにある」

この契約書には、派遣先企業の担当者印がありません。ご契約は未だですか?

-「契約前じゃいけないの?」

これから派遣契約をするということですか?

-「なんで、いちいちめんど臭いことを言うんだ!後からハンコをもらえばいいんだろ!」

いえ、それはできません。契約前では求人を受理できないからです。

-「おめえ、うるさいこというなよ!言うとおりにすればいいんだ。」

さすがに、この要求に応じることはできませんでした。帰りがけに「お前たちは、われわれの税金で飯を食っているくせに」という捨て台詞を残して帰りました。

 このような事態が続くと、仕事はいえ窓口担当者はどっと疲れます。多い時には月に二人や三人訪れます。これが電話となると余計に手が負えません。電話は求職・求職者の表情がわからないだけに、その人の心情を推し量れないからです。30分や1時間、ひたすら忍耐を強いられます。

 所内には「非常時連絡網」というものがあり、万一の際、非常通報体制も用意されています。

また、バスターに対する窓口担当者の心得もあります。

1)求職・求人者の言い分を良く聞くこと

2)理解を求めてもらちがあかない場合には、次席が対応すること

3)話がこじれた場合には、別室に誘導し落ち着いてもらうこと

4)要点を整理し必要な事柄をメモにとり、後日改めての話し合いを提案すること

5)「責任者だせ」の要求には然るべき要職者が丁寧に対応すること

バスターに襲われた時の用心といえ、悲しいことです。

 こんな涙ぐましい努力が報われる時があります。それは、求職者の就職決定のニュースです。たまたま自分が担当した人なら尚更のこと、「喜びの笑顔」が普段の疲れを吹き飛ばしてくれます。同様に「いい方をご紹介いただきまして」と企業担当者から連絡を受けた時です。

 ハローワークの窓口担当者は多くの場合、臨時雇用か短期契約社員で正規職員は半分以下です。いつ仕事がなくなるか分からない不安定な身分で働いています。求職者の痛みを良く知った同胞であることを知って欲しいものです。早期に景気回復が図られ、求職者も求人者もゆとりのある転職・求人活動ができる日を、心から願っています。【了】

備考:PJニュース配信記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4925055/

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