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2010年9月29日 (水)

かながわ散歩みち(17)広重の名所絵「金沢八景」探訪

 江戸後期の浮世絵師 歌川広重によって描かれた、大判錦絵による名所絵「金沢八景」はあまりに有名です。その金沢八景は、横浜市内南部に位置し、横浜駅からは京浜急行線でおよそ20分程のところです。東京(品川)から三浦半島(三崎口)を結ぶ総延長87Kmの私鉄で、赤いボディーに白のツートンカラーで親しまれています。

 今回は、京浜急行「金沢八景駅」~瀬戸神社~琵琶島神社~平潟シーサイドプロムナード~野島公園~旧伊藤博文金沢別邸~海の公園~金沢シーサイドライン「海の公園駅」までの、潮風かおる平潟湾を巡る散歩みちです。シーサイドラインは、横浜南部の新杉田~金沢八景を約25分で結ぶ横浜新都市交通です。

■瀬戸神社

 駅前の横須賀街道(16号線)をほんのわずか横浜寄りの左手に瀬戸神社があります。鎌倉時代から続く、金沢区でも随一の名刹で、源頼朝が伊豆三島神社を勧進したのが始まりといわれる神社です。その昔この地は、潮の干満の度に内海の海水が渦を巻いて出入りする「せと」でした。古代の人は水流の険しい「せと」を罪穢れ(つみけがれ)を流し去ってしまう神聖なところであるとして、神々をここに祭ったのだそうです。

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■琵琶島神社

 瀬戸神社から斜め向かいのところにあります。琵琶島は金沢区の平潟湾に浮かぶ、琵琶の形をした小さな島で、 中には北条政子が近江(滋賀県)の竹生島から勧請した弁天を祭った琵琶島弁天社があります。とても小さな島で、シーサイドライン金沢八景駅から全景を見ることができます。

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■平潟シーサイドプロムナード

 金沢シーサイドラインに沿って設けられたプロムナードで、平潟湾に浮かぶ、釣り船や屋形船、プレジャーボート、ヨットなどを見ながらシーサイドウオーキングができます。綺麗に植樹された木や花は四季折々、散策する人の目を楽しませてくれます。遊歩道から釣り糸を垂れれば、この時期ハゼが釣れるそうです。

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■野島公園

 野島公園は、平潟湾入口に浮かぶ小さな島の公園で、歌川広重に描かれた「野島夕照」で知られています。海抜57m の野島山を中心としてバーベキュー場、キャンプ場、野球場などの施設を備え、展望台からは横浜の海はもちろん、房総半島や富士山まで360度の景色を展望台から見ることができます。訪れた日は快晴で、汗ばむ陽気でした。よしっと気合を入れて歩き始めたものの、展望台までの長い上り坂にはいささか閉口しました。円形の展望台からは、東京湾や丹沢の峰々を眺めることができました。この他、園内には野島貝塚など、市の歴史を感じる事のできるスポットもあります

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■旧伊藤博文金沢別邸

 野島公園内にある旧伊藤博文金沢別邸は、初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文公によって、明治31年(1898)に建てられた茅葺寄屋根の田舎風海浜別邸建築です。平成18年(2006)11月、横浜市指定文化財に指定されました。老朽のためその後建て替えられ、平成21年(2009)10月に庭園と併せて竣工したものです。手入れが行き届き、心地よい潮風が吹き抜ける邸から眺める海が格別に蒼く見えました。

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■海の公園

 海の公園は、横浜市内で唯一海水浴場のある公園です。金沢地先埋立事業の一環として整備されたもので、今は自然に見える砂浜も、千葉県から運んだ砂で人工的に造られたものです。砂浜の先には、八景島シーパラダイスが目の前に広がっています。

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 秋晴れの中、金沢八景駅から平潟湾沿いを歩きました。ハゼ釣りの舟が浮かぶ湾内は、とても静かで、歌川広重の金沢八景における8つの風景と重ね合わせて歩けば、より味わい深い散歩となること請け合いです。

※歌川広重の「金沢八景」

1)小泉夜雨(こずみ の やう) - 手子神社(小泉弁財天)

2)称名晩鐘(しょうみょう の ばんしょう) - 称名寺

3)乙艫帰帆(おっとも の きはん) - 海の公園より内陸の寺前地区の旧海岸線

4)洲崎晴嵐(すさき の せいらん) - 洲崎神社

5)瀬戸秋月(せと の しゅうげつ) - 瀬戸神社

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6)平潟落雁(ひらがた の らくがん) -平潟湾

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7)野島夕照(のじま の せきしょう) - 野島夕照橋付近

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8)内川暮雪(うちかわ の ぼせつ) - 瀬ヶ崎から九覧亭にかけての平潟湾

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(撮影:宮本聰 2010年9月29日 金沢八景平潟湾にて)

 全行程、およそ5.5Km、万歩計のカウントは、12,675、エネルギー消費量は、319Kcl,所要時間は、約1時間50分ほどでした。【了】

※PJニュース

http://news.livedoor.com/article/detail/5047434/

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2010年9月19日 (日)

治そう肝がん、防ごう肝がん!日本肝臓学会市民公開講座=東京

 9月18日(土)、東京大学安田講堂で、「治そう肝がん・脂肪肝、防ごう肝がん!」と題して日本肝臓学会市民公開講座が開催されました。

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(写真:会場となった東京大学安田講堂、患者さんやその家族など約300名が参加しました。2010年9月18日 東京大学構内にて)

 肝臓がんは、日本男性のがん死亡で3位、女性では4位とがんの中でも上位の死亡率を占める恐ろしい病気です。肝臓がんは、はじめから肝臓にできる原発性肝臓がんと他の臓器から転移した転移性肝臓がんに分けられ、その治療法も様々です。また、肝臓がんの段階によっても違いますが、生存率は平均で1 年生存率:約80% 、3年生存率:約50% 、5年生存率:約30%と言われます。一方、肝臓がんを早期に発見し、適切な治療を受ければ約90%は治すことは可能と言われています。

 筆者の注目は、東京大学医学部消化器内科 建石良介医師による、「肝がん治療の最先端」でした。一般的な肝がん治療には、1)肝切除術(外科的手術)、2)冠動脈塞栓術(TAE)、3)経皮的エタノール注入療法(PFIT)、4)マイクロ波凝固療法、5)ラジオ波熱凝固療法(RFA)などがあります。中でも3大療法と言われる、外科的手術・TAP・RFAが、それぞれの特徴を生かして多く行われています。

講演の中で興味深いデータがありました。それは、肝切除(手術)とラジオ波熱凝固療法(RFA)との【再発率比較】です。

3年再発率: 肝切除 51.0% RFA 61.5%

5年再発率: 肝切除 69.3% RFA 69.6%

5年再発率を比較すると手術でもラジオ波熱凝固療法でも、データはほとんど変わらない点です。この理由はまだ解明されていないようで、検討会を立ち上げ原因究明を行っていくそうです。

肝がん治療では、様々な領域の医療技術の進歩があってこそ治療が成り立っています。その日進月歩には目を見張るものがあります。肝がん治療のトピックスをいくつか紹介されました。

1)腹腔鏡手術

 手術は患者に大きな負担を強いることになります。切除より低侵襲の時代となり、その代表例が腹腔鏡手術です。

2)ナビゲーションシステム

 同期画像が利用できるようになり、術前術中の肝切除シミュレーションを行うことで、。肝切除手術を受ける患者さんや肝移植ドナーにとって、手術の安全性の向上に寄与します。

3)IVR-CT

 血管造影装置にCT撮影装置が組み合わさったものです。従来は、治療中にカテーテルや穿刺針を入れた清潔な状態で血管造影室や透視室とCT室を移動する必要がありましたが、この装置により不要となりました。

4)薬剤溶出性ビーズ

 抗がん剤がしみこませてある高分子ポリマーで、塞栓物質に薬剤(抗がん剤)を充填・徐放することを容易にした薬剤溶出性ビーズです。主に肝細胞がんなどの多血性悪性腫瘍における血管塞栓療法施行時の血管塞栓材として用いられています。

5)分子標的薬の登場

 注目の分子標的薬としては、肝がんでは「ソラフィニブ」が承認されています。様々なキナーゼを阻害する経口抗悪性腫瘍剤で、腫瘍細胞増殖と腫瘍血管新生の両方を阻害することによって、がんの成長を抑制します。

進歩する医療技術に、これからも期待が持てそうです。【了】

■参考情報 PJニュース「肝炎ウイルス検診が肝がん撲滅の第一歩!=横浜市民公開講座」

http://news.livedoor.com/article/detail/4826292/

備考:PJニュース

http://news.livedoor.com/article/detail/5020876/

■関連情報
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尖閣諸島は我が国領土!渋谷で抗議集会-東京-

 9月18日(土)、渋谷ハチ公前で「尖閣諸島は我が国領土!シナ在住日本人の生命・財産・安全を守れ」と、主権回復を目指す会の抗議集会が行われました。

最近起こった、尖閣諸島での領海侵犯問題に強く抗議するとして急遽開催されたものです。たまたま通りかかった筆者もしばし聞き入りました。

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(写真:熱のこもる主催者側の演説に、足を止め聞き入る人が結構いました。2010年9月18日 渋谷ハチ公前にて)

 「我が国が尖閣諸島を自国領土だとして正当な主権を行使して、領海侵犯したシナ人船長等を逮捕したことについてシナ政府はシナ人を扇動し、シナ在住の我が国民の生命・財産・安全を脅かす行動を展開している。日本政府はシナ政府に対して厳重な抗議を行わなければならない。そして、日本人の安全確保をシナ政府とシナ人等へ厳命しなければならい筈である。それが逆にシナ公安から、【安全に関する注意】を呼び掛けられ、運動会の自粛までしている。これぞシナ人の脅迫に対する屈服と言わずして何と言えばいいのか。日本人よ、立ち上がれ!シナ侵略主義から国家主権を守れ!」と訴えました。(HPより掲載)

 時の国際問題とあって、100名を超える聴衆が足を止め演説に聞き入っていました。右・左は別にして、この問題に日本人はもっと関心を持つ必要がありそうです。【了】

備考:PJニュース

http://news.livedoor.com/article/detail/5020834/

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2010年9月17日 (金)

かながわ散歩みち(16)城郷の雰囲気漂うまち

 日本列島を襲った熱波がやっと下火になりました。持病(日光皮膚炎)を持つ筆者にとって、夏の日差しは大敵です。このため、「かながわ散歩みち」を中断していましたが、やっと大手を振って散歩できる季節となり再開です。

再開第一弾に選んだのが、市内北部に位置する「小机市民の森」です。最寄駅は、JR横浜線「小机駅」で、日産スタジアム下車駅として知られています。JR横浜線は、「東神奈川駅(横浜市神奈川区)」と「八王子駅(東京都八王子市)」を結ぶJR東日本の鉄道です。

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(写真:道端には、うすらと紅葉のはじまった「もみじ」が咲いていました。)

小机駅~小机商店街~雲松院~金剛寺~小机城址~新横浜公園~鶴見川流域センター~小机駅までの散歩みちです。小机駅南口を出て、横浜上麻生道路を中山方面(右折)に向かいます。

■小机商店街

 40年の歴史を持つ商店街ですが、往時の活況は感じられません。郊外の大型店舗や隣駅の新横浜駅周辺の繁華街に押されシャッター通りに近い風情です。このため、商店街には惣菜店や銭湯など、日常用品店が軒を連ねています。市民の協力によって保護されている「市民の森」や日産スタジアムなどもあることから、催しものが開かれる時期には活況を呈します。特に小机城址まつり(4月)、竹灯籠まつり(10月)などが有名です。また、横浜上麻生道路を挟んで神社仏閣が点在していることで知られます。

■雲松院

 雲松院は小机が小田原北条氏の勢力下となった当時. 初代の小机城代となった笠原信為が、父信隆の追善の.ために自らが開基となって建立したものだそうです。 境内には、鐘楼もあり静かな佇まいが一層渋さを感じさせます。さほど広くない境内は庭の手入れが行き届いており、本堂および山門は江戸時代の建物で、横浜市指定有形文化財に指定されています。

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(写真:境内の燈籠が時の流れを感じさせます。まとわりついたシダがみごとでした。)

■金剛寺

 1748(寛延元)年創建とも伝わる、薬師瑠璃光如来を本尊とする曹洞宗寺院です。1786(天明6)年に雲松院19世・大継良大和尚によって曹洞宗に改宗され、安永年間(1772-1780)に第1番札所である貴雲寺の9世住職・泰山和尚により、武州の南(横浜市)にある薬師瑠璃光如来を祀る、12ヶ寺によって構成された武南薬師霊場の第12番札所といわれています。200年以上も前に開山されたとは、驚きの一言です。

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(写真:高台に建つ金剛寺からは、日産スタジアムや新横浜プリンスホテルが見渡せます。)

■小机城址(小机市民の森)

 小机城は、永享年間(1429~1440)の頃に関東管領上杉氏によって築城されたと言われています。激しい戦乱の世をともに乗り越えた小机城は、廃城になった後も「城郷(しろさと)」と地元の人に呼ばれ、形を変えて親しまれています。面積4.6ヘクタールに及ぶ広大な土地は、横浜市が整備をし、中世の城郭を利用した市民の森として地域住民に提供されています。

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(写真:二の丸跡、落日を感じさせる、静まり返った跡地は「静寂」の言葉がぴったりです。)

城址の説明文には次にように書かれています。「築城の年代は明らかではありませんが、おそらく、このあたりがひらけた12世紀以降ではないかと思われます。その頃は、このあたりは上杉氏の勢力下にあり、西方には、その支配下にあった榎下城があったことから、それとかかわりのある城と思われます。その頃は、このあたりは上杉氏の勢力下にあり、西方には、その支配下にあった榎下城があったことから、それとかかわりのある城と思われます。小机は、物理的に江戸、玉縄、榎下などの諸城を結ぶ位置にあり、この地は以後、軍事・経済の両面で極めて重要な役割を果たすことになります。豊臣秀吉が小田原城を攻め落とし、やがて小田原北条氏が亡び、4代目城主の弥次平衛重政が徳川家の家臣として200名の知行を与えられ、近くの台村(緑区台村)に住むことになり、小机城は廃城、その歴史を閉じることになりました。」(抜粋)

小高い丘にある小机城址は、本丸・二の丸・空堀・土塁などがほぼ原型で残されています。中でも、かつては城全体を囲んでいたとされる空堀(水を張らないお堀)の景観はみごとで、斜面は京都・嵯峨野を思い起こさせるような美しく手入れされた竹林が広がっています。この竹林を利用して竹灯籠まつりが開催されます。城址跡から、鶴見川沿いにある次の目的地に向かいます。

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(写真:本丸に上がる途中の竹林 、うっすらと洩れる日差しが幻想的でした。)

■鶴見川流域センター

 鶴見川流域センター(港北区小机町)は、水害や震災などの災害時の防災活動拠点として整備されたもので、平成19年5月にオープンしました。一級河川である鶴見川流域の環境や自然、歴史などにふれながらの交流や情報交換のほか、総合学習にも役立つ拠点となっています。
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(写真:センターでは鶴見川に関する情報と生息する魚の生態が学べます。)
流域センターでは、横浜市のハザードマップや洪水時の鶴見川の様子などのパネル展示の他、フロアにはバクのかたちをした鶴見川流域の航空写真や流域の生きものを展示した水族館や川の本を集めたライブラリーのほか、観察や作業にもってこいのワークルームなども設けられています。センターからは、小机競技場に沿って歩を進めるとJRの踏切に出ます。渡って横浜上麻生道路を右折すれはほどなく、出発点の小机駅です。
万歩計で約6800、4.5Kmで所要時間は小机城址の丘登りを入れて、およそ1時間50分のかながわ散歩みちでした。【了】
備考:PJニュース
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【My Photo】色づきはじめた柿

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(撮影:宮本 聰 2010年9月17日 小机雲松院にて)

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2010年9月14日 (火)

大腸がん、遺伝子検査で治療を選ぶ時代-市民公開講座・東京-

 9月13日(月)、「大腸がん治療の最前線」と題する市民公開講座(読売新聞社主催)が、よみうりホール(東京都千代田区)で開催され、最新の大腸がん治療情報を得ようと、約700名の人達が熱心に聞き入りました。

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(写真:会場となった有楽町にあるよみうりホール、平日の午後にもかかわらず、多くの人が講演に聞き入りました。2010年9月13日)

 第一部の基調講演で、埼玉県立がんセンター消化器内科副部長の山口研成医師は、大腸がんが「遺伝子検査を用いれば個人に応じた治療法が選べる時代」になったと述べ、参加者の関心を惹きつけました。

がん遺伝子検査は、正常細胞の「がん化」に関与する遺伝子の変異を調べ、分子レベルの「微細ながん細胞」の存在リスクを評価し、がんの早期診断を可能にするものです。

遺伝子検査には、感染症の検査、遺伝病の検査、造血器腫瘍の検査(白血病など)、固形腫瘍の検査(大腸がん、肺がん、乳がんなど)や遺伝子多型解析などがあります。これらの遺伝子検査から、病気の種類の決定やがんなどの悪性度を推定する貴重なデータが提供されることで、その人に最も適した治療法(主として薬の用法・用量)が可能となり、さらには、将来にわたって病気やがんになる可能性を推測できるようになってきました。

がんには遺伝するがんと遺伝しないがんがあると言われています。同じ消化器のがんでも食道がん、胃がんの遺伝傾向は然程強くはなく、大腸がんやポリーブは非常に遺伝傾向が強いと考えられています。もし、大腸がんが遺伝子検査によって、個人に応じた治療法を選ぶことができるとすれば、より一層の延命効果につながります。がんの個別化治療でいま注目されているのが、大腸がんの治療で使われる抗EGFR薬のセツキシマブ(商品名アービタックス)で、切除手術が難しく、再発か転移した重い大腸がん患者が対象の薬です。

山口医師は、がん細胞が増え続けるメカニズムと個別化治療に触れ、「抗がん剤の選択を行う前に、抗KRAS(ケーラス)遺伝子の検査を行えば、抗EGFR薬の効果の予測を行うことが可能になり、一人ひとりの患者さんに適した必要な治療を選ぶことができる」と治療実績のスライドを示しながら話されました。また、結果としてQOLの改善につながり、その意義は大きいということです。大腸がんにおいては、KRAS(ケーラス)遺伝子の変異があると抗EGFR抗体の効果が劣ることが明らかになっており、KRAS遺伝子の変異は抗EGFR抗体を効率良く治療に応用するために必要な検査対象と考えられています。

未だ研究途上という感は否めませんが、今後さらに研究が進めば大腸がんのみならず、乳がんや肺がんなどでも効果が期待できそうです。

注意しなけければいけないのは、遺伝子検査の結果は本人だけではなく、家族・親族全体に関わる可能性があります。がん患者の遺伝子異常が判明することで、家系内の他の人の遺伝病の可能性が判明する場合もあり、単に個人の問題ではなく、家系全体の問題としてとらえる必要がありそうです。

 第二部では、俳優の黒沢年男さんが闘病体験から「大腸がん治療をあきらめない」との講演があり、身振り手振りを交えて「元気が一番、常に前向きに!」とジョークを連発しながら話す姿に会場から大きな拍手が沸き起こっていました。第三部は演者によるパネルディスカッションと続き、早期発見・早期治療の必要性を確認していました。【了】

備考:PJニュース

http://news.livedoor.com/article/detail/5008115/

※Hospit掲載

http://hospit119.net/33858.html

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2010年9月11日 (土)

【My Photo】みなとみらい

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(撮影:宮本聰 2010年9月4日 みなとみらい地区にて)

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2010年9月 5日 (日)

地域コミュニティーの原点は食卓から!まちづくりフォーラム2010

 9月4日(土)、まちづくりフォーラム2010(主催:社団法人 横浜青年会議所、後援:横浜市健康福祉局・環境創造局・APEC・創造都市事業本部ほか)が、パシフィコ横浜 会議センターで開催されました。

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(写真;会場となったパシフィコ横浜会議センターは、ヨコハマインターコンチネンタルホテルに隣接しており、帆の形をしたホテル手前、曲線形の建物です。撮影 宮本聰 2010年9月4日 みなとみらい地区にて)

近年、横浜のまちは、「地域コミュニティー」を担うメンバーの高齢化や新旧住民の交流が図れないなどから「心の通い合い」が希薄となり、「地域力」の低下が懸念されています。この催しは、社団法人横浜青年会議所が中心となって、 地域力を高め、魅力的な街を作るために、市民一人ひとりが祖先から受け継がれてきた「ひととの精神的つながり」という素晴らしい教えを再認識し、家庭や職場、地域における繋がりを大切にすることで地域のコミュニティーを強化しようと催されたものです。

 フォーラムは、(1)おもてなしの心あふれる街 横浜~APEC横浜開催から始めよう、おもてなしの心~(2)おもてなしの心あふれる街 横浜~選べる食、選ばれる国際都市横浜 食を通じたまちづくり~(3)リーダーの集う街 横浜~コミュニケーションから始まるまちづくり~(4)リーダーの集う街 横浜~想いから始めるまちづくり 想いが集い、実現になる街の創造~(5)あったか家庭と地域のある街横浜~食からはじまるまちづくり~の5つの分科会から構成されました。

 分科会のひとつ「食からはじまるまちづくり」では、「食育」を通じて「健康な食生活の営み」「食への感謝の気持ち」「食文化の尊重」の大切さを多くの市民に気づいてもらい、食育がいかに地域コミュイニティーの活性化にとって重要かを理解してもらおうと企画されました。

 基調講演では「食からはじまるひとづくり」と題して、服部幸應氏(服部学園理事長)が登壇、選食能力を養うこと、食事作法を養うこと、グローバルな視点で「食」をとらえることを強調した上で、「食の充実なくして教育は生きてこない」と述べ、この3つの柱が「子どもを躾けることのできる大人」「食に感謝することのできる心」を醸成し、もって、食育こそが地域コミュニティー活性化の原点であると強調されました。

 考えてみれば、一家団欒の食卓を家族全員で囲むことから人間形成がなされ、大人になった時、その経験が人とのコミュニケーションを円滑にしています。残念ながら現在では、核家族化や個の時代という自由奔放な生活形態が逆に人とのコミュニケーションを阻害する一因になっています。食育=食卓こそがコミュニケーション力を育く場であり、今こそもう一度、「食卓」を見直す必要がありそうです。

 市民一人ひとりが「食育」の重要性を再認識し、「食」が持つ道心(自己を高めて正しい道を進む心)育成の力、「ひととの精神的つながり」の重要性に気づくことが大切です。その結果、地域での様々な活動が生まれ、地域コミュニティーの活性化が期待できます。また、「食育」に限らず、参加者自身が何かを通じて、「行動を起こす」ことが求められています。【了】

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2010年9月 1日 (水)

横浜市の戸籍上120歳以上が、なんと2,247人!

 8月27日、横浜市民局が平成22年8月27日現在の「横浜市の戸籍上120歳以上で登録されている方の調査結果」を発表しました。120歳以上の方は2,247人で、その内訳は、120歳~129歳 1,582人、130歳~139歳 590人、140歳以上 75人もいることが判明しました。恐ろしいことに1840年(天保11年)生まれ170歳の方が戸籍上生きている事例も含まれています。戦災や震災の影響のためか横浜市18区中、中区が最多で、38.5%(867人)、次いで南区31.3%(703人)、西区9.1%(205人)となっています。

 何らかの事由で本籍地に死亡届がなされなかった、震災などで一家全員が死亡した、海外へ移民したまま、戸籍が残ったなどの理由によるようです。昨今の所在不明高齢者事件をきっかけにして、国や地方自治体で調査が進められていますが、日本国内でどれほどの「幽霊戸籍」が存在するのか空恐ろしくなります。日本の戸籍簿管理がいかにずさんなものかと驚かずにおれません。他国から、「世界で最も長寿と考えられている日本の人口統計に疑問がでてきた」と指摘されるのも無理からぬ話です。

 今回は120歳以上としましたが、100歳または85歳以上で調査したらどんな結果になるのでしょうか。随時、調査を続け、然るべき措置を取る必要があります。横浜市では、横浜法務局と相談しながら、機会をとらえて削除する方針です。速やかな対処を期待したものです。【了】

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