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2012年2月 4日 (土)

60歳過ぎても五十肩とはこれ如何に?!

 昨年の晩秋を迎えるあたりから突然肩や首に痛みを覚え、その痛みに耐えられない日々が続きました。じっと座っていても、横になっても、さらには歩くと、電車にゆられると激しい痛みに襲われるといった具合です。その原因はなんと五十肩でした。60歳を過ぎても五十肩とはこれ如何に?!

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(写真:自然界の営みは人間も同じ)

五十肩(frozen shoulder)は、肩の痛みと運動制限をきたす疾患で、①肩に疼痛(痛み)と運動障害が起こる②患者の年齢が40歳以上で発現③老化以外に明らかな原因が分からない、これらを総称して五十肩あるいは肩関節周囲炎と言います。

症状の程度は人によって違い、治験でお世話になっている医師は完治まで1年もかかったそうです。医者でも逆らえない五十肩、厄介な病気なのです。発症から約3ケ月、身体的制限と精神的苦痛に悩まされ、やっと普段の生活に支障のない状態となり、ブログの更新ができるまでになりました。

【身体的制限】

1)なにもできないもどかしさ

突然襲った肩周辺の痛みに違和感を覚えたのはもう3ケ月前のことです。パソコンの使いすぎかなぐらいとしか思っても見ませんでした。すると経過とともに腕が効かない(上げられない、後ろに手を回せない)、動くと肩から首にかけ激しい痛みに耐えられない状態となりました。それこそ何もできない状態です。

2)不断なく痛みが襲う

最初は鈍い痛みから次第に肩中心部からキリで刺されるような痛みに変化しました。肩周辺から首周りに及び動くとピリッとした痛みが走ります。その上、両肩に鉛の重しがかかっている様な感じが24時間続きます。痛みの辛さを実感しました。ふと、終末医療おける疼痛のさまを思い描きました。

3)QOLの低下を実感

痛みで何もできないのですから当然の帰結として、寝れない、座っていられない、外に出れない、などQOLが急激に低下します。最大の苦痛は夜寝れないことでした。仰向け、横向け、座り寝どれもNGで、枕を抱えて寝れない夜をまんじりと過ごす辛さは経験した人でないと分かりません。人生の試練と考え耐え忍びました。

【精神的苦痛】

1)不安との闘い

「この痛みから解放されないのではないか」「いつになったら普通の生活ができるのか」「いつまでこの痛みに耐えなければならないのか」と、見えないゴールにいささか閉口しました。

2)じっとしていることの辛さ・惨めさ

健康体ならなんでもないことができず、じっとしていることの嫌悪感と絶望感は言葉で言い尽くせない辛さであり惨めさを感じます。

3)痛みは他人には分からない

外見上は病人には見えないので、痛みを一人耐えるしかありません。どこそこが痛いといっても家族にあたっても仕方ないことです。「痛い」ということを伝えられないもどかしさを痛感しました。

【治療体験記】

藁にもすがる思いで医療機関を訪ねた人が多いと思います。五十肩の症状は人によりさまざまだそうで、特効薬はないというのが現状です。筆者の受けた治療内容は以下の通りでした。

●ステロイド注射

右腕が上高くあげることもできず、後ろ手を組むこともできずじっとしていても肩の中心からキリモミするような激痛が走ります。こうなるとお手上げです。初診から3~4回ほど痛み止めの局所麻酔薬とステロイドを関節内に注射し炎症を抑えてもらいました。(ステロイドの抗炎症作用は強力ですが、副作用もあるので数回の使用にとどめるのが一般的です。)

注射して暫くは痛みが治まるものの数時間すると元のもくあみで、ひたすら耐える日々が続きました。

●鎮痛剤投与

最初は鎮痛剤「ロキソニン錠60mg」と胃腸薬「ムコスタ錠100mg」で耐え忍びましたが、薬効なく心身ともにダウン。その後、鎮痛剤「リリカカブセル錠75mg 」を追加してもらいました。すると効果てき面で薬が作用している間は痛みを忘れることができました。あくまでも対症療法の域をでないので、時間と共に痛みはぶり返してきます。ただ、リリカを処方されてからグッと改善されました。(できる限り用法しないことが医師からのアドバイスです。)

※参考情報 「長く残る痛みに新薬 神経をしずめ脳への伝達抑える」2012/2/8朝日新聞

http://digital.asahi.com/articles/TKY201202070195.html?ref=comtop_middle_open

貼り薬「モーラステープ40mg」も対象療法として効果的でした。ひどい痛みの時は、肩甲骨から首筋にかけて左右2枚貼ることで睡眠が楽になりました。ただ、テープは自分で貼れないのが難点でした。(かぶれには要注意です。)

●低周波治療

肩・首周辺にセンサーを取り付け、低周波電流を流すものです。電流が流れるたびにピク!ピク!と皮膚が踊るような感覚を受けます。、体の特定部分のみに電気を流して、その部位を活動させることで堅くなってしまった筋肉を和らげて血行を良い状態にし、溜まっている疲労物質等を流して排出されるように促すというものです。また電流を流すと神経も刺激するため、脳への痛みの信号を抑える効果もあるといいます。

●マッサージ

ゆっくりと肩や首回りをマッサージしてもらうと、気持ちの良いものです。ただ、その効果は疑問で直ぐに元に戻りました。リハビリ効果を決して否定するものではありませんが、こと五十肩の場合、痛みが伴っているので、服の上から軽く撫でる程度です。低周波治療と合わせて15分で800円(個人負担分は1/3)は費用対効果として?でした。

【医者選び】

 フィーリングの合わない医者は変えるべきです。途中から、自らの意思で別の医師へ変えました。最初の医師は注射好きで、何かというと「注射しましょう」といい、「俺に任せろ」的な対応に辟易したこと(インフォームドコンセント不足)がその理由です。次の医師は良く話を聞いてくれ、症状の説明も丁寧で、妙な「親密感」を抱きました。五十肩の治療では精神的な相談に乗ってくれる医師が必要です。合わないなと思ったら医師を変える選択(セカンドオピニオン)も必要です。未だ完治に至っていませんが痛みから解放された喜びは格別です。普通に生活できる幸せをこれほど感じたことはありません。

治療効果もなく、鍼灸やマッサージを含めあらゆる方法を試している流浪患者が多いと聞きます。今、五十肩と闘っている方には「必ず良くなる」と信じて治療に専念されることをお勧めします。【了】

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