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2012年4月30日 (月)

機能不全に陥っている?日本医療機能評価機構

 医療事故は起きてはならないことは言うまでもないことです。しかし日々、医療機関ではヒヤリ・ハットを含め様々な「事故」が発生しています。大事故が起こるたびに取り上げられる医療事故ですが、全国の医療機関はこの手の情報提供にあまり積極的ではないようです。

 公益法人日本医療機能評価機構では、医療法施行規則に定められている事故等分析事業を行う登録分析機関として、医療機関からの医療事故情報及びヒヤリ・ハット事例の収集等を行う、医療事故情報収集等事業を運営しています。

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図出典:日本医療機能評価機構HPより

機構に登録された医療機関から寄せられるこれらの事例を収集・分析の上、防止策を示し、同種の事故を未然に防ぐよう呼びかけています。事例集を見ると「何故こんなことが」と思われる事例が散見されます。その一部を挙げると次のようなものです。

1):救急カートに配置された薬剤の取り違え

2)併用禁忌の薬剤の投与

3):PTPシートの誤飲

4)病理診断時の検体取り違え

5)手術部位の左右の取り違え

あってはならない事例がづらりと並んでいます。

医療機関は機構に登録し積極的に医療事故情報を提供するのが当然と思われます。しかし、登録が指定されている施設を除けば、その実態はごく一部でしかありません。何故、登録を渋っているのでしょうか。

●機構の存在意義に疑問

●登録するのが面倒

●独自で行っているのでその必要がない

●強制力はない

屁理屈はあるでしょう。しかし、患者にすれば折角このような機構があるにも関わらず利用しない医療機関には釈然としません。また、利用されないとなれば機構の存在自体に疑問を感じます。少なくとも、だれにも理解しやすい表現で書かれた当情報は一般人にとっても有用です。機構はその威信にかけて、強制登録させるくらいの「指揮権」を発動してもいいのではないでしょうか。器があればいいというものではありません。【了】

■参考情報

日本医療機能評価機構HP

http://www.med-safe.jp/index.html

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2012年4月27日 (金)

第1審判決の付言が生きた?大衆薬ネット販売規制は違法判決

 大衆薬のネット販売が違憲かどうかで争われていた「ネット販売の規制は違法」であるとの逆転判決が出ました。

 2009年6月の改定薬事法では、副作用の高い順に、第1類から第3類の医薬品に区分。省令で第1類医薬品および第2類医薬品に関しては「薬局などで対面販売する」ことを定め、ネット販売を禁止していました。この措置に反旗を翻した医薬品・健康食品のインターネット通販会社ケンコーコム(港区)およびウェルネット(横浜市)は裁判に訴え争ったものの、先の高裁1審判決では敗訴しました。しかし、その時の判決の付言に「情報通信技術などに変化が生じた場合には、規制内容を見直すことが法の趣旨に合致する」とし、暗に時の変化とともに規制は見直されるべきだという異例の意見があったのです。その後、どれほどの状況変化があったのかは定かではありませんが、少なくとも1審で付言をつけた「効果」が現れたことは間違いありません。

 対面販売が義務付けられているといえ、薬局やドラッグストアで薬の効能効果まできっちり説明を求める人はまず皆無でしょう。「風邪をひいて喉が痛いけれどどの薬がいいですか」と聞けば、せいぜい外箱に書かれている内容の説明程度しか係員はしてくれません。処方薬と大きく違う点です。反面、ネット販売で薬を購入する人の方が副作用を含め「吟味」して買う人が多い気がします。数ある薬の中から慎重に選ぶ作業を通じ、薬に対するアレルギーをなくすことで、有効利用する意識が芽生えてきます。便利なネット販売を利用して、自宅で薬を学ぶ姿勢が自然に醸成されているように思えます。

 要は薬を買う人の意識の問題で、少なくとも大衆薬が1類から3類に分類されていること、上位分類(1類)ほど副作用のリスクがあること、用法・用量、剤形の違い、他の製品との比較くらいは自らがチェックすることが賢い利用者といえるのではないでしょうか。

民主党の議員連盟は25日、一般薬の通信販売について、客観的なデータに基づく合理的な規制のあり方を検討するよう厚生労働省に求める緊急メッセージをまとめた。販売経路の特性に応じて、どのように実効的なリスクコミュニケーションができるのかという観点から、最善の情報提供体制を構築する必要性も指摘している。同議連は、厚労省の一般薬に関する副作用報告の調査結果などを踏まえ、「規制の不合理性を裏打ちすることにつながりかねないデータが出てきている」とし、ネット販売規制の見直しを求めている。また、日本チェーンドラッグストア協会の有識者会議がまとめた報告書についても言及。報告書で、あくまで対面原則を維持しながら電話を対面の補完的手段とし、販売数量を制限することなどを条件に郵便販売を容認する方向性を示していることに対し、「特定の通信手段のみを合理的な理由もなく対面に並ぶものとして認めるといった手法は、合理的でない規制にさらに不合理な規制を上塗りすることになる」と非難している。(薬事日報)

 25日、民主議連が緊急提言を行いました。緊急提言の意味を測りかねます。筆者は安易な規制緩和を推奨しているわけではありません。薬による副作用は根絶すべきです。医療用医薬品とは違い特に大衆薬は、使用者(購入者)側もディフェンス力を持つべきであると思います。【了】

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2012年4月25日 (水)

バトルが始まった!林横浜市長対黒岩神奈川県知事

 25日付新聞各紙が、黒岩神奈川県知事が地方自治制度として「神奈川独立国構想」の実現を目指す考えを表明したと報じました。

黒岩知事は24日の記者会見で「特区制度を全県に活用し、労働、医療、産業などの分野で規制を徹底的に緩和し、県を『自治政府』とも言うべきものにしたい」と述べ、具体的な内容を検討するため、同日夜にプロジェクトチーム(PT)を設置し、初会合を県庁で開いた。(読売新聞神奈川版)

大阪都構想や特別自治市構想など地方自治の制度改革をめぐる議論が活発化する中、神奈川県の黒岩祐治知事は24日、特区制度を活用して労働、医療、産業分野の規制を大幅に緩和した「神奈川独立国」構想の実現に向け、庁内で県の在り方を検討するプロジェクトチーム(PT)を発足させた。今後、週1回開く会合で構想の具体的な中身や政令市が提唱する大都市制度への対応を協議し、秋口までに方向性をまとめる。(産経新聞)

 横浜市の特別自治区への取り組みがよほど気になるのか、構想の発表は唐突のそしりを免れないものです。今後、PTで具体的な内容を議論するようですが、県と市との対立がいい面で県民・市民サービスの向上につながることを期待します。少なくとも自身のアピール行動だけで終わらないことを願います。地方自治体の「独立運動」が広がりを見せる中、神奈川県だけが独立国を目指しているわけではなく、他県との協同も必要ではないかと思われます。【了】

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2012年4月16日 (月)

TOEICが変わる?TOEICテストがSWの時代へ

 恥ずかしながらTOEIC SWテストなるものを知りませんでした。TOEICといえば英語のコミュニケーション能力を測るテストで現役時代に幾度となく挑戦したものです。英会話スクールの講師には随分迷惑をかけたひとりです。

最近はTOEICに「TOEIC SWテスト」とやらがあることを知りました。その名もTOEICスピーキング/ライティングテストといい、話す力と書く力の両方を測るものです。グローバル化に伴う語学力の必要性から大手企業を中心に取り入れる会社が増えているようです。

●測定する能力

TOEICスピーキングテスト/ライティングテストは国際的な職場環境において、効果的に英語でコミュニケーションをするために必要な、話す、書く能力を測定するテストです。このテストにおいてはそれぞれ具体的に、以下のような能力が受験者に問われます。

【TOEICスピーキングテスト】計11問20分

1)英語のネイティブスピーカーや英語に堪能なノンネイティブスピーカーに理解しやすい言葉で話すことができる。

2)日常生活において、また仕事上必要なやりとりをするために適切に言葉を選択し、使うことができる。(例えば、指示を与えたり受けたり、情報や説明を求めたり与えたり、購入、挨拶、紹介ができる等)

3)一般的な職場において、筋道の通った継続的なやりとりができる。

【TOEICライティングテスト】計8問60分

1)平易な文でも複雑な文でも、適切な語彙・語句を使用し、文法的に正しい文を作成できる。

2)簡単な情報、質問、指示、話などを伝えるために複数の文で構成される文章を作成することができる。

3)複雑な考えを表すために、状況に応じて理由、根拠、詳しい説明などを述べながら複数の段落から構成される文章を作成することができる

(国際ビジネスコミュニケーション協会HPから抜粋)

HPにはサンプル問題が掲載されています。特に気になったライティング問題とやらを試してみるとなかなかのものでした。模範解答にはハイレベル、ミドルレベル、ローレベルが示されています。初心者には「どっちでもいいじゃん」と思ってしまいます。そういう人はこのテストを受講する最適者ということになるのでしょう。ただ、TOEICなら、まずまずを680点~750点に置きますがTOEIC SWとの比較をどうすればいいのか悩ましいところです。

仕事柄、日常的にたくさんの履歴書を拝見しています。TOEICの点数は勘所のひとつです。ところが、未だ「TOEIC SW(   )点」にお目にかかったことはありません。きっとこれからはSWが重視されるのでしょう。ご興味のある方は是非トライすることをお勧めします。【了】

■参考情報

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会HP

http://www.toeic.or.jp/iibc/

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特別自治市への移行は横浜市民にとって歓迎すべきか?

 最近話題になっている、横浜特別市構想とはどんなものなのでしょうか。

政令指定都市という言葉はよく耳にします。横浜市はまぎれもなく政令指定都市で、2012年4月に熊本市が政令指定都市に移行したことから全国20市になっています。横浜市の場合、県から保健・福祉や都市計画・土木、教育などの各分野で、数多くの権限が移譲されており、財政面でも、中核市にない各種財源が移譲されるなどしています。現在の地方自治制度上、最も主体的・自立的な行財政運営ができる制度です。要は県にお伺いを立てることなく直接国とのやり取りができ、二重行政の弊害を防ぐことができるメリットがあります。

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(撮影:宮本 聰 神奈川県庁 横浜市の動きに県の威信をかけどう動くのか注目されます)

 神奈川県では横浜市、川崎市、相模原市が政令指定都市となっています。ではなぜ横浜市を含む一部自治体が更に格上の特別自治市をめざすのでしょうか。横浜市が提案している「特別自治市」は、県の持つ権限や事務などを市に移譲し、市が県から独立して、より効率のよい市政運営を行おうとするもので、市民にとっては大歓迎といえます。これに対して黒岩神奈川県知事は、県庁はいらないというのかと不快感を表しています。

具体的なものとして、自衛隊の派遣要請、警察、交通規制・管制、市街化区域・市街化調整区域の区域区分、私立幼稚園の設置認可、介護保険・国民健康保険の保険者への指導などで、現在は県が管理や処理を行っています。

 特別自治市構想はいっけん最もなことと思えます。ところが財政基盤(市町村財政力指数)の弱い自治体では、基盤の盤石な自治体からの援助がなくなり、ますます弱体化するのではないかという懸念があります。つまり自治体格差がどんどん広がりかねないという大きな課題をクリアする必要があります。県内にあって「他の市のことは知らない」、「自分達で考えろ」とはなかなかいかないものです。いいことばかりとは言えない横浜市の特別自治市構想。広域行政と、地方行政の権限と分担を具体的にどうするかという問題で、これはこれから時間を掛けて詰めていく必要があると思います。横浜市では実現に向けキャンペーン中です。市民のひとりとしてどう考えますか?今後、更なる県と市との話し合いが必要なようです。【了】

■参考情報

※横浜市政策局大都市制度推進課HP

http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/daitoshi/bunken/

※横浜特別市構想パンフレット

http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/daitoshi/bunken/leaflet/leaflet-tokubetsu.pdf

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2012年4月15日 (日)

痛さを我慢するのは美徳?痛い時には「痛い」とはっきり言おう!

 五十肩の治療経験から「痛み」に関する認識が随分と変わりました。痛みは我慢が美徳と考え、ひたすら耐えたものです。ところが今では、痛い時には「痛い」とはっきり言うことが返って治療効果を高めると思うようになりました。痛みというものはその人個人の感覚であり、医師といえども患者の痛みを正確に把握することはできません。問診や触診、検査結果などから推し測るしかないのです。五十肩の痛みも相当なものですが、がん治療時の痛みは比較にならないであろうことは想像に難くありません。では、症状の程度は別にして、痛みから逃れる方法が本当にあるのでしょうか。

 少し前の出版ですが、「癌はもう痛くない(ペイン・クリニックはここまできた) 花岡一雄著 祥伝社新書」を再度ひっくり返して読んでみました。

刊頭に【癌の進行にともなう痛みは、患者の人間的な生活を奪ってきた。痛みの我慢は無用なことで、痛みさえなければキュー・オー・エルが保てるのだ】とあるほど、「痛み」は相当なものであることを示唆しています。

著者は痛みの研究が進み、どうして痛いのか、どうしたら痛みから解放されるのかを解決するペイン・クリニックが確実に進歩していると綴っています。ただ、日本の医者は鎮痛剤の使用に躊躇し過ぎることを懸念しています。

それを裏付けるかの如く鎌田 實医師は、朝日新聞のシンポジウムで「例えば医療用のモルヒネの使用量は、1人当たりカナダの10分の1、アメリカやフランスの6分の1でしかなく、お医者さんたちが、それほど患者さんの痛みにシンパサイズしてない、気持ちを一緒にしてくれてない。だから、我慢させられている患者さんたちがたくさんいるんだろうなということを感じました。」と述べています。やはり研究は進んでも臨床現場で生かされていないというのが実態のようです。

3月20日付産経新聞に、「がんの痛み不安 医療用麻薬で治療可能」という記事が掲載されました。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120320/bdy12032012400000-n1.htm

WHO(世界保健機関)は1986年、がんの痛みを薬でコントロールするよう指針を出した。ただ、日本でこの考えが医師の“常識”となったのは、平成19年施行の「がん対策基本法」によるところが大きい。同法に基づく「がん対策推進基本計画」において「全てのがん診療に携わる医師が研修などにより、緩和ケアについて基本的な知識を習得する」ことを目標として掲げている。これによって、がん診療に携わる医師は緩和ケアに関する研修受講が必須となった

がんの痛みの治療にはモルヒネなどの医療用麻薬が使われる。麻薬というと「中毒になるのでは」と心配する人もいるが、痛みがある場合、薬物は体内での痛みにまず使われる。このため、痛みがうまくコントロールされている量なら、中毒にならないことが科学的にも証明されている。痛みをうまく医師に伝えられないときは、チェックシートに記入して持参するといい。(一部抜粋)

 痛みのコントロールは確実に進歩していることは事実であり、適切な管理の元に医療用麻薬を使用することで痛みを取り除くことができるまでになってきました。要は患者が医師に自身の痛みをいかに伝えるかにかかっています。痛い時は「痛い」としっかり伝え、我慢する必要はないと知りましょう!以心伝心などといった曖昧な情報伝達から、チェックシートを利用し、痛みの情報を医師に発信することが賢い患者への第一歩と言えそうです。筆者がもしそうなった時、医師にどう痛いのか、どれくらい辛いのかを伝え、積極的にペイン・クリニックを受けようと思います。【了】

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2012年4月 8日 (日)

【My Photo】ハイビスカス

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(撮影:宮本 聰 2012年4月4日 名護 ザ・ブセナテラスにて FinePix HS 10 f/5 1/680sec. ISO-100)

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2012年4月 7日 (土)

【My Photo】沖縄の海

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(撮影:宮本 聰 2012年4月4日 沖縄海岸国定公園にて OLYMPUS VG140 f/8 1/400 sec.ISO-80)

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