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2013年11月24日 (日)

細胞シート工学が医療を変える?東京で再生医療シンポジウム

 23日(土)、最先端研究開発支援プログラム(FIRST)市民公開シンポジウム「細胞シートが拓く新しい再生医療」が東京日経ホール(主催:東京女子医科大学・科学技術振興機構)で開催されました。科学技術革新による未来医療の産業化と世界普及を目指すシンポジウムとあって、定員500名を超える参加者が集う中、熱心な討議が繰り広げられました。

 現在の医療は発病すると手術や化学療法、放射線治療等、その治療は対症療法でしかなく、組織や臓器を切除すれば元通りになることはありません。再生医療は失った組織や細胞を蘇らせ元通りにしようとするもので、まるで夢のような話としか一般人には思えません。そんな疑問を払しょくしてくれるのが「細胞シート工学」を使った最先端再生医療なのです。

 シンポジウムでは、今まで治らなかった疾患を治すことができる治療法の確立を目指し、日本発・世界初の独創的技術「細胞シート工学」により今治せる患者を治療しつつ、将来必要とされる技術の開発を実施してきたこれまでの研究成果と、医療革新に向けた取組みが紹介されました。

Technology_base_03(出典:東京女子医科大学 先端生命医科学研究所HPより)

 研究の中心である先端生命医科学研究所長の岡野光夫教授は早稲田大学大学院高分子化学博士課程修了の工学博士で、その後医学の道に転じ、細胞シート工学を日本で確立してきました。工学・医学そして産学が一体となって研究した結果が現在に繋がっています。細胞シートを使った再生医療は、角膜・食道・歯・肺・肝臓・膵臓・軟骨・耳そして心臓へと拡大され、一歩づつ、しかも確実に実績を積み重ねてきました。細胞シートによって患部が再生する様子の映像は参加者にインパクトを与えました。

 未だ臨床応用ではその途についたといったところですが驚異的な成果に注目する医療関係者が増えてきました。現在、手作業レベルで行われている細胞シートの製造が機械化・自動化(工場生産化)されれば、高品質で安価なシートの提供が可能となり、一段と飛躍するものと考えられています。岡野教授の夢は早期の細胞シートの産業化にあるようです。

 再生医療が進むと人工脳や心臓などが造られ、その先にはクローン人間が造られる日がくるのかと思うとゾッとします。再生医療に係る技術革新への飽くなき挑戦は人間に一体どんな果実をもたらすのでしょうか。【了】

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2013年11月23日 (土)

【My Photo】落ち葉の季節

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(撮影:宮本 聰 2013年11月22日 江川せせらぎ緑道にて OLYMPUS VG140 f/2.8 1/200sec. ISO-80)

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2013年11月17日 (日)

オーシャンドリーム号の見学会に6、000人!横浜港大さん橋

 17日(日)、ピースボートの客船オーシャンドリーム号の船内見学会が横浜港大さん橋国際客船ターミナルで開催されました。なんと6、000人もの参加者があったようです。世界一周旅行は高根の花と思い込んでいたシニア層が中心で、未知の世界に夢を膨らませる熟年カップルで賑わっていました。近年のクルーズ人口は21.5万人とも言われ、日本人の価値観も確実に変わりつつあるようです。

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横浜港大さん橋に接岸したオーシャンドリーム号

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真っ赤なマスト(遠くからでも目を引くロゴマーク)

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5階乗船ロビー(天井にはシャンデリア)

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華やかなレストラン内部(明るく綺麗)

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船内から見たみなとみらい地区(エキゾチックな風景)

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半円形で舞台を囲むメインホール(赤を基調とした装飾)

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客室廊下(廊下を挟んで両側に部屋が配置されている)

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客室(窓なしは圧迫感があり、あまりお勧めできない)

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9階にあるプールエリア(泳ぐというより水遊び向き)

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デッキからの眺めは最高(赤白のコントラストが眩しい)

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11階から見下ろした船首部分

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オーシャンドリーム号全景

 率直な感想は、①古い上に狭い②天井が低く圧迫感がある③バルコニー付きの部屋がない④新造船に比べ必ずしもCPが良いとは言えない等から、この船で何十日間も世界一周旅行をしようとは思わないとの結論に至りました。ハードよりもソフト(現地交流など)重視の人にはいいかも知れません。但し、あくまでも個人的な感想です。【了】

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2013年11月14日 (木)

MRの過度な訪問規制に疑問

 ある調査でMR(医薬品情報担当者)の訪問に規制をかけている医療機関(主として病院)が全体の80%にも及ぶとの結果が発表されました。最近の利益相反問題に過度に反応して一層出入りが厳しくなったように感じます。

 訪問規制の内容は、訪問時間を規制及び院内の訪問エリアを規制するところが多く、一部ではアポイント制を取り入れています。その理由としては、「利益相反の疑念を持たれる行動が一部にあったため」、「医局内への入室を守れないMRが出てくる」、「業務への支障や対応が困難」など、MRの行動、活動の内容を問題視したためとしています。

 医師にとっては貴重な情報源であるMRを過度に締め出すのは自らの首を絞める結果にならないか心配です。利益相反の疑いを持たれるのが嫌でMRの訪問を規制するなど以ての外です。そんな病院は脛に傷を持つ病院ではないかと疑いたくなります。正々堂々と行動規範に従っていれば何も問題はないはずです。

 確かに様々な医学情報を企業のホームページやインターネットから容易に入手できるようになりました。しかし、公告や俗に言うネット上の医学情報は限られる上に周知な内容でしかなく、公告できない情報こそが最新医療に係る医師にとって必要な情報なのです。MRが独自の最新情報を持たずして医局を訪問できるほど受け入れ側は暇ではありません。

 一方でこんな別の記事もあります。保険薬局への訪問実態の結果は、訪問の量が「ファイザー」、質は「アボット・ジャパン」、量X質は「大日本住友製薬」でした。実態調査が行われるほど、保険薬局にとってはMRが重要な情報源であることの証です。これらの企業はもちろん、全ての製薬会社は医師にとって必要且つ貴重な情報を提供しています。これらの医師を通じて患者は恩恵を受けており、MRをシャットアウトして得るものは何もありません。

 利益相反に怯えるあまり、MRの過度な訪問規制は病院にとって、さらに医師や薬剤師にとっも意味のないことを悟るべきです。【了】

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2013年11月 4日 (月)

本体部分大幅アップ、薬価は限りなくゼロ?次回診療報酬改定

 国民にとって極めて重要な診療報酬の改定率(増減幅)の動向が気にかかるところです。14年度予算案の焦点の一つで、年末にも決まるとされています。最近のマスコミの論調を読むとプラス改定に傾きつつあると伝えています。診療報酬のプラス改定は既定路線なのでしょうか。

この10年間の改定率の推移は次の通りです。

平成14年 -2.70(本体部分-1.30 薬価部分-1.40)

平成16年 -1.00(薬価部分-1.00)

平成18年 -3.16(本体部分-1.36 薬価部分-1.80)

平成20年 -0.82(本体部分+0.38 薬価部分-1.20)

平成22年 +0.19(本体部分+1.55 薬価部分-1.36)

平成24年 +0.004(本体部分+1.379 薬価部分-1.375)

 こうして見ると、概ね本体部分はプラスされ、薬価部分は切り下げられていることが分かります。何も考えなければ、全体としてプラス(本体部分プラス、薬価部分マイナス)になるであろうと推測されます。ところが、今回の改定に際して「消費税増税」という新たなファクターが加わります。建前がどうかは別にして、増税分は社会保障費に充てられることになっており主導する日本医師会は千載一隅の好機と捉え大幅なプラス改定を考えているようです。

全体でプラス、医師の収入となる本体部分は大幅プラスに加え、薬価が限りなくゼロ(据え置き)に転じる可能性があります。

 増税となる日用品はもちろん、この上に診療報酬が大幅にプラス改定になると家計の負担は相当なものになります。難病や慢性疾患の患者にとってはより深刻でしょう。民主党との決別、自民党への復縁を謀る日本医師会は、このチャンスを逃すまいと必死にロビー活動を展開しているようです。国民の生活目線に立った社会保障の確立を現政権に期待できるのか、診療報酬改定はその試金石ともなります。ここしばらく目が離せません。【了】

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