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2013年12月31日 (火)

データ捏造事件で揺れた一年!年の瀬に寄せて

 2013年も残すところ数時間、思い返せば本当にいろいろなことがありました。富士山の世界遺産登録、東京オリンピック開催決定、消費税率8%へ引き上げの決定、ホテルなどで食材偽装が発覚など数え上げればきりがありません。

 数多ある出来事の中でも、ノバルティスファーマが販売する降圧剤「ディオバン」の臨床研究の不正問題は、製薬会社と大学の利益相反問題と相まって、医学界のみならず社会にも大きな衝撃をもたらしました。ディオバンをめぐる複数論文のデータ解析に問題があったとされ、責任著者が論文を取り下げたばかりか、ノバルティス社員が身分を偽りデータ解析に関与していたことが発覚するに至り、日本の臨床研究の信頼性を根底から揺さぶることになりました。

 「どうしてこんなことが」と思えるほど一般には解せない事態を受け、厚労省も原因究明に乗り出しましたが、結局は然したる成果もなく、うやむやのまま幕引きを迎えそうです。これを機に、「利益相反によって臨床研究の質や公正性が歪められないためには何をすればいいのか」、もっと臨床研究の本質的なあり方を議論すべき時ではないでしょうか。薬の効能効果に係るデータ操作は私達に直接跳ね返ってくる問題であり、 今回のできごとから何も学ばず繰り返されるような事態は何としても避けねばなりません。

 医学界では臨床研究のあり方を巡ってガイドラインの作成や内規といったものを検討しているようです。しかし、単なるガイドラインの作成では実行効果に疑問符がつきます。今回の場合、臨床研究を委託した製薬企業が「主」で、大学病院側が「従」という関係に最も大きな問題があります。臨床研究を製薬企業に依存する体質を改めるには、大学主導で臨床研究が行える体制を国として整える必要があります。次年度予算の枠組みが決まった現在、補正予算を組んででも利益相反を立ち切る覚悟と予算措置が強く求められます。

 一製薬会社の不祥事として捉えるにはあまりに大きな出来事でした。【了】

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2013年12月25日 (水)

日本医師会に屈した自民党!診療報酬改定

 来年度の予算が発表され、診療報酬が引き上げられることになりました。11/4、「本体部分大幅アップ、薬価は限りなくゼロ?次回診療報酬改定」で指摘したように、一時は抑制されるかに思われた診療報酬改定が土壇場で増額されることになりました。理由が不遜で、支持母体である日本医師会のご機嫌を損ねてはいけないというものです。いつも繰りえされる茶番劇には辟易します。本体部分の引き上げで約400億円もの負担増となり、当然患者も窓口負担を強いられることになります。

 引き上げの理由が医療費の本質的なものであれば納得しますが、政争の具として扱われることに不満を覚えます。安倍首相は当初、医療費抑制を掲げ対応にあたってきたものの、仲間である与党議員からの突き上げに合い初志貫徹とはなりませんでした。国民は傍観せざるを得ず、この不合理を子供たちにどう伝えればいいのでしょうか。

 26年度予算案は95兆8823億円と膨大な金額となりました。どんな形であれ歳出を抑える工夫をしなければどこかの時点で破綻することは明白です。他国で起きている財政危機はいずれ日本にも及ぶものと心しておく必要があります。アベノミクス効果とやらで浮足立っている背後に「財政破綻」という魔物が迫ってきています。【了】

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2013年12月23日 (月)

健康や病気情報に役立つ製薬企業のホームページ!

 健康や病気に関する情報を多くの製薬会社が発信しています。一般のホームページと違い信頼性や客観性が担保されており、情報検索にはお勧めです。

 例えば、生活習慣病:マンガでわかる生活習慣病(武田薬品工業株式会社)、糖尿病:糖尿病がよくわかるDM TOWN(サノフィ株式会社)、病気の知識:高血圧と合併症(大日本住友製薬株式会社)、認知症:認知症相談窓口を検索できます(エーザイ株式会社)などです。また、疾患別小冊子を閲覧できるホームページ(感染症について:アボット・ジャパン株式会社)などもあり、患者や家族にとって有意義な情報が満載です。

 製薬会社だけに自社製品と関連の深い病気や疾患となるのはやむを得ないとして、それだけに質の高い最新の情報が得られます。これらの情報を基に、疾患別の会社リストを作成しておくといざという時、効果的に検索できます。一例として、糖尿病;武田、MSD、小野薬品、サノフィといった具合です。単に薬の知識だけではなく、病気・診断・症状・治療・副作用まで懇切丁寧に解説されているホームページもあり、一読の価値ありです。

 製薬会社の検索には日本製薬工業協会のサイトが便利です。サイトにアクセス後、「製薬協とは」にある「会員会社」をクリックするとあいうえお順で会社名を検索できます。【了】

■参考情報

日本製薬工業協会公式サイト

http://www.jpma.or.jp/about/jpma_info/member.html

日本臨床検査薬協会公式サイト

http://www.jacr.or.jp/gaiyo/meibo/index.html

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2013年12月19日 (木)

「失業なき労働移動」の実現はそんなに甘くない!

 安倍首相が「成熟産業から成長産業への労働移動」を戦略的に推し進めると花火を上げています。成熟産業とはよくいったもので、要は衰退産業のことであり、今日の代表例が半導体産業でしょう。既に過去の遺物として扱われるほどに衰退した半導体業界出身者の多くは転職先が見つからず路頭に迷っているのが現実です。雇用のミスマッチが問題視される中、政府が言うような「失業なき労働移動」がそう簡単にできるとは思われません。

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 隆盛期に会社の屋台骨を支え、管理職にまで昇りつめた45歳以上の人は、年齢がネックとなって仮に応募先があっても面接まで進める人はごくわずかです。何よりも軸足が国内から海外に移った現在、活動できるフィールドがない状況です。無理を承知でも、業界を問わず転職活動をせざるを得ません。そして、年齢差別は何も今始まったことではなく、ずっと続いてきたことです。また、半導体企業だけでなく、製造企業では常にリストラを行っており決して珍しいことではありません。就職先を求め流浪する中高年が街の至る所に溢れています。では「失業なき労働移動」を実現するにはどうしたらいいでしょうか。

異業種転職希望の中高年の方へ

●仕事に拘らない

同業他社に再就職することを業界用語で「ヨコ・ヨコ」移動と言います。誰しもが考えることで、業界全体のリストラが行われている最中にヨコ・ヨコ移動は非常に困難であり、採用されても35歳までというのが実態です。専門知識や経験が生かされないとなると、転職は決して簡単なことではありません。仕事にこだわる人ほど転職は難しく、異業種に挑むという「意識変革」が何より求められます。因みに、半導体企業から冠婚葬祭企業に転職した人がいます。その採用理由は専門知識ではなく、企画力・目標達成能力・管理能力でした。

●給料に拘らない

今までの給料は終身雇用形態の中で年齢給が折り込まれていました。いわば勤続給のようなもので、勤めていた企業のみで通用するものです。この特別加算を全体の40%と考え、新たな転職先では残り60%程度と割り切るべきでしょう。つまり、1,000万円の給料であった人はその60%である600万円が大きな目安です。給料ありきの人は企業から嫌われます。

●勤務地に拘らない

勤務地限定や転勤不可とせず、広く可能性にチャレンジすることが求められます。病弱な親がいる、子供が小さい、住宅ローンがある等人は様々です。これらの事情から勤務地を限定してしまうと確実にチャンスは狭まります。遠方通勤、単身赴任などあらゆる可能性を考えてみましょう。遠隔地勤務するにあたり、新幹線と現地駅前に駐車場を確保し、通勤可能とした人もいます。要は工夫次第で通勤問題をクリアすることができます。

●スキルを売る

専門知識や経験がそのまま通用しないと考えるべきで、これ以外のスキルを売り込む必要があります。俗に言うスキルの優位性を前面に出しましょう。コミュニケーションスキル、マネージメントスキル、ネゴシエーションスキル、語学力、資格などがこれらに該当します。これらを冷静に分析するには第三者の評価が不可欠で、再就職支援会社のキャリアコンサルタントの利用等が考えられます。

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 最近、相談のあった実際の例をご紹介します。ある外資系大手製薬会社で活躍してこられたMRの方が53歳でリストラとなり、転職を希望してきました。①新薬だけでなくジェネリック、②製薬会社に限らず治験支援会社、③企業MRだけでなくコントラクトMR、④勤務地も固定せず全國区、⑤給料は現行の7~8割程度を目標に転職活動を薦めました。しかし頑として譲らず、業界大手でしかも地域限定、給料も現職並みを目指すとしてスタートしました。

 当初は鼻息も荒く、これまでの経験や実績を踏まえれば再就職は簡単にできると自信満々でした。しかし、何社応募しても面接はかなわずすっかり意気消沈して再度相談に来られました。開口一番、「こんなに転職が難しいと思わなかった。年齢で全ての応募企業から断られた。」と自嘲気味に話されました。現在では仕事・給与・勤務地を問わず再就職先を探しておられます。

 なお、異業種転職となると職務経歴書の書き方に工夫が必要です。時系列ではなく職能別の方がいいでしょう。要は、ご自身の売り(強み)を強力に訴求できるか否かにかかってきます。決して諦めず、粘り強く活動すれば必ずや未来が開けます。本当です!!【了】

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2013年12月16日 (月)

厚労省が厚生労働行政モニターを募集中!

 厚生労働省が平成26年度の厚生労働行政モニターを募集中です。募集人員は504人。依頼期間は平成26年4月1日から平成27年3月31日までの1年間で、仕事の内容は①厚生労働省の施策について、意見や要望の随時報告、②特定の行政課題への意見や提言などの報告、③アンケート調査への回答となっています。

 応募資格は厚生労働行政に関心を持つ20歳(平成26年4月1日現在)以上の日本国民。申込み締め切りは平成26年1月24日(水)(当日消印有効)となっています。興味のある方は下記HPでご確認下さい。【了】

■厚生労働省HP 平成26年度厚生労働行政モニターの募集について

http://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/sanka/gyousei_monitor/bosyu_h26.html

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2013年12月15日 (日)

目標達成は可能か?日本版NIH総合戦略案

 「医療分野の研究開発の司令塔として米国立衛生研究所(NIH)を参考に、政府が設置する日本版NIHの総合戦略の原案が14日、明らかになった。」と読売新聞が伝えています。

●革新的な医療機器を5種類実用化(2020年ごろ)

●認知症、うつ病の根治療の治験開始(2020年ごろ)

●iPS細胞を使った治験薬の臨床応用(2020~30年ごろ)

●遺伝情報を使った抗がん剤の副作用の予測(2020年~30年ごろ)

●インフルエンザの万能ワクチン開発(2030年ごろ)

 達成目標では、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った薬の臨床応用、医療機器の輸出額倍増(11年比)をともに20年頃までに行うとした。目標実現のため、〈1〉患者の膨大な情報「ビッグデータ」を薬の開発に生かす〈2〉基礎研究から実用化までに通じたリーダーを育てるなどが盛り込まれているとしています。

 目標の善し悪しは別にして、認知症、うつ病の根治薬の治験開始とインフルエンザの万能ワクチン開発に関しては疑問符をつけざるを得ません。現在ある認知症の治療薬は、アリセプト(進行抑制)、レミニール(同)、メマリー(同)などがあり、いずれもアルツハイマー型認知症の治療薬です。どのような病状を想定しているか不明ですが、筆者の認識では認知症の発生メカニズムが十分解明しているとは思えず、「治験開始」といっても、この7~8年で根治薬を開発できるかいささか疑問です。同様に、インフルエンザの万能ワクチン開発も相当な困難が伴うものと思われます。

 一方、医療機器開発やIiPS細胞を使った治験薬の臨床応用、遺伝情報を使った抗がん剤の副作用の予測は実現可能性が高いものと思われます。鳴り物入りの日本版NIHとあって、国民の期待や関心は強く、目標が達成されることを願うばかりです。【了】

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2013年12月14日 (土)

一過性で終わるな!難病対策の助成拡大

 13日、厚労省の専門委員会が難病患者の医療費自己負担額を最高でも月2万円~3万円とし、年間上限を24万円以下に抑え、更に対象疾患を56から300に拡大するとの最終案を承認しました。来年の通常国会に法案を提出し、平成27年1月の新制度導入を目指すことになりました。遅きに失した感は否めませんが、一歩前進であり、難病患者や家族にとってクリスマスの贈り物となりました。対象者は現在の約78万人から約150万人と倍増され、国の負担額は280億円から910億円と約3倍になる見込みです。

 助成拡大に異を唱える人は少ないでしょう。今日まで保護の蚊帳の外に置かれてきた感のある患者さんの苦しみを考えれば妥当な措置と言えるのではないでしょうか。「年24万円上限」「対象疾患300に拡大」「慢性疾患の子供は大人の半額」等、いずれも今まで患者・関係者が待っていたものばかりで、2年後の制度導入が待たれます。

 ところで、新制度の導入に際していくつか気がかりな点があります。思い浮かぶだけでも以下の通りです。

①新制度による対象患者の選別をどうするのか。

②対象疾患とならない他の難病患者はどうするのか。

③自己負担額の決定や財源の捻出をどうするのか。

④病気の程度による不公平感をどうするのか。

⑤受け入れ病院の拡充をどうするのか。

⑥新薬開発をどう進めるのか。

 世界的にも通じる難病対策だと胸を張ることは簡単ですが、実行が伴わなければ「絵に描いた餅」になり兼ねません。好むと好まざるとにかかわらず、不幸にして難病に陥った患者は現行の約78万人どころか、この数倍はいると推測されています。まずは助成拡大に歩みだしたこと自体は評価しますが、細部に亘ってはさらなる検討が必要です。特に不公平感のない制度設計を求めたいと思います。一過性のイベントに終わることなく、しっかり地についた難病対策が恒久的に行われることがなにより大切なことです。【了】

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2013年12月 8日 (日)

その痛み医師に伝わっていますか?オノマトペを理解しよう!

 季節の変わり目や冬場に現れる肩や腰の痛み、その痛さ・辛さは経験した者しか理解できないでしょう。筆者の経験からすると痛さから辛さに変わり、辛さが日常性生活にも障害となって行動が狭められ、揚句には精神的な苦痛・疲労から無力感に陥りそうになるほどでした。

 ガンガン、ズキズキ、ズキンズキン、ジーンジーン、ウズウズ、チクチク、ピリピリ等と表現しても医師にどれほど伝わっているのか疑問に思ったことがあると思います。訴え方によって医師は判断しますので、どう表現するかで対処が違ってきます。

 オノマトペは物事の様子や動作、感情などを簡略して表現する言葉で、地域や地方によって様々な表現があるようです。痛みの程度を測る尺度があるものの、その基準にどう合致するかは患者のオノマトペによって違ってきます。痛くて歩けない、手を上げられない、座っていても痛い、吊革に手をかけられないなど動作表現と共に症状を表現する際とても重要な指標になります。

 闇雲に痛い・辛いという前にオノマトペを理解しておくと、的確にその痛みを医師に伝えられる可能性が高まります。その言葉から医師はどの部位の痛さなのか推測できると言います。今、治療中の患者さんにとって役に立つオノマトペを是非理解しましょう。もっとダイレクトに伝えることができるかも知れません。【了】

■参考情報

オノマトペラボ:オノマトペランキング

http://onomatopelabo.jp/

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あなたはどこで買いますか?ネット販売が急拡大

 今年、我が家でネット販売で購入した品物を調べたところ、家電品・本・DVD・衣料・食糧・防災用品・一眼レフカメラ・旅行手配など、実に多岐にわたっていることがわかりました。典型的なショールーミングで、店頭で実物を見て、あるいは製品の説明を聞いて納得したものはネットで購入しています。

 なぜネット購入かと問われれば、安い・早い・ものがいいということになります。具体的には、①店頭価格より安い場合がある②宅配便で2-3日で届く③飲料や食糧など重いものでも宅配してくれる③カード決済で簡単④粗悪品の心配がない⑤限度日内ならキャンセルも簡単⑥贈答包装もしてくれる⑦領収書も発行される等といったところです。もちろん、いいことづくめではないと思います。クレームや返品などといった場合には直接店舗で交渉したほうがスムーズに行く気がします。幸いにも筆者はネット購入でのトラブルは今までありません。

 8日付、日経新聞が「ネット販売、店舗を浸食」と一面トップで伝えています。ネット購入が急拡大した結果、実店舗の売り上げ減少、店舗の閉鎖といった現象が起こっているのです。顕著なのが家電量販店や古本屋さん、そして旅行会社などです。野村総合研究所は、18年度にネット消費額(コンテンツ含む)が22兆円と13年度比8割増えると予測しています。

 スーパ大手では、これに対抗するためすでにネット事業を拡大しつつあります。店頭に並べられた商品が画像で見られ、ネットで注文すれば即日または翌日配達されるという状態が普通になるのかもしれません。消費者行動に合わせた流通革命がこれから急速に進むと思われます。アマゾンが無人ヘリを利用して即時配達することが話題になりました。果たして5年後にはどうなっているのでしょうか。

 ただ、ウインドウショッピングの楽しみも持ち続けたいものです。レストラン以外の実店舗がなくなれば買い物の楽しみが失われ、外出もひかえられ、それこそ「味気のない」消費行動となりかねません。何よりも年寄りの行き場がなくなります。

 ウインドウショッピング派ですか?ネットショッピング派ですか?あなたの消費行動がこれからの流通機能を左右することになるのは間違いありません。【了】

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2013年12月 7日 (土)

薬の小分けシートは出さないで!調剤薬局への指導も必要

 処方された薬を持ちかえった後、小分け保存している方が多いと思います。この記事を目にする人の中に、薬を包装シートごと飲む方はまずおられないでしょう。しかし、高齢者や認知症患者を中心に包装シートごと飲んで口内を切ったり、喉を傷つけるといった事故が相変わらず発生しているようです。国民生活センターよれば、患者が薬を包装ごと飲み込んだ事故の相談が、2009年までの10年間でおよそ90件もの寄せられたとのことです。 

 処方された薬は用法・用量を守ってきちんと飲むことが鉄則です。勝手に容量や飲み方を変えてはいけません。さらに飲み残しの薬を翌年に服用するなどもってのほかです。(有効期限は外箱に記載されているため患者は知ることができません。)同様に薬は水またはさ湯で飲むのが大原則です。そして、薬は必ず包装シートから外して飲みましょう。

 件の事故ですが、患者がまさか包装シートごと飲み込むなど想像だにしなかった製薬会社も対策を施し、1錠ごとにシート分けできないよう工夫をしています。お手持ちの錠剤を見ると分かりますが、最低でも2錠単位でしか切り離せない(ミシン目がない)ようになっており、誤飲しにくいようになっています。きちんと自己管理できる場合は別にして、ノンコンプライアンス(服薬不服従)が懸念される子供やお年寄り、さらには対象疾患患者の薬は包装シートを小分けしないことが事故を防ぐことになります。大人や家族が配慮し、不測の事態を回避しましょう。

 先日、調剤薬局で処方された錠剤で一般的な10錠シートとは別に、1錠単位のものと2錠単位の小分けシートが含まれていました。他の患者さんとの関係でこうなったのでしょう。しかし、医療事故原因などの分析を担う日本医療機能評価機構では「シートは切らないで」と呼びかけており、患者のみならず医療機関に対しても指導を徹底すべきです。小分けシートを出され、誤飲した患者から訴えられることがあるかもしれません。【了】

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2013年12月 6日 (金)

【My Photo】冬支度

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(撮影:宮本 聰 2013年12月6日 国営昭和記念公園にて Canon EOS 60D f/11 1/125sec. ISO-100)

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