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2015年6月 1日 (月)

外来受診時さらに100円追加?自民特命委で検討

 自民特命委員会が社会保障費の抑制策の一環として、後発薬の利用促進などのほか、外来の受診時ごとに100円などの一定額を支払ってもらう定額負担制度の導入を真剣に考えているようです。現在の医療費はかかった費用の1~3割を患者が負担していますが、それに加えて一定の金額(例えば100円)を加算する医療費定額制度を検討しているというものです。

 医療費は患者の自己負担分を除いて、12年度の35兆円から25年度には54兆円に膨らむ見通しであることから、現在の患者負担に上乗せすることで少しでも医療費抑制を図ろうとするものです。これから議論になること間違いありません。国民皆保険制度は、国民誰しもがいつでもどこでも同じ料金で医療機関を利用できるようにと始まった制度で、患者の負担額は国の基準によって決められています。この負担割合の変更かと思いきや、さらに定額を加算するということにどうもすっきりしません。

 現在の国民皆保険制度は、 「すべての国民をなんらかの医療保険に加入させる制度。医療保険の加入者が保険料を出し合い、病気やけがの場合に安心して医療が受けられるようにする相互扶助の精神に基づく。日本では 1961年に国民健康保険法(昭和33年法律192号)が改正され,国民皆保険体制が確立された。(コトバンクより) 」もので、実施実態として世界に例のない皆保険制度として定着しています。

 医療費抑制策を何とかしなければと思う気持ちはどなたもお持ちでしょう。急激な高齢化を受け日本の医療費は増えこそすれ減ることはありません。このため薬価改定やジェネリック医薬品の普及、高齢者の高所得者には応分の負担、更には薬の無駄をなくそうと処方薬の再利用など国は様々な施策を打ち出しています。ところがここにきて万策尽きたのか、大議論必至の国民皆保険制度の改定ではなく、姑息な定額負担制度の追加導入という新手を編み出そうとしているのです。

 今後この制度が導入されて再び行き詰ったら値上げへと動くでしょう。応能負担ではなく定額制の更なる拡大は低所得者にとっては負担が重くのしかかります。国民皆保険制度の互いに助け合う精神から逸脱することになります。単に100円程度ならと思いがちですが定額制の追加導入は、国民皆保険制度の根幹にかかわるものと認識すべきでしょう。

 なお、2004年4月から新たに大学病院などで試験的に導入されている「医療費定額払い」 とは別次元の話です。【了】

 

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